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【図解で分かる「決算書」の仕組み】ディズニーシーの大規模拡張が好循環もたらすか 「オリエンタルランド」

 本日は、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドをピックアップする。開園35周年イベントで盛り上がる同社であるが、その実態はどうなっているのだろうか。2018年3月期の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の比率が約80%もあり、安全性は全く問題ない。しかも、3000億円近くの現預金を保有している。負債総額が2000億円弱なので、実質無借金企業である。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。営業利益率が約23%、当期純利益率も約17%もある高収益企業である。前の年と比べると、人件費の増加でコストが増えたため利益はわずかながら減少したものの、売上高は順調に伸びている。

 最後に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業での稼ぎを示す営業C/Fは、前の期よりも増加している。そして、その約半分を設備投資や、配当支払い・自己株式取得などの株主還元に充当している。

 噂されていたディズニーシーの大規模拡張が、正式に発表された。年間500億円レベルの投資により実現させるというが、同社のフリー・キャッシュ・フローは800億円以上あるため、投資の額としては実に堅実である。施設の拡張、入園者数の増加、価格の値上げが、同社に更なる好循環をもたらすか。今後を見守りたい。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

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