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【経済快説】株価下落時の対処法は? 株安の損失「360万円単位」で考えよう (2/2ページ)

 株式投資とは、株式を保有する形で自分のお金を経済活動に参加させて働かせる行為だ。この際、株価は、リスクを負担することを補償する「リスク・プレミアム」と呼ばれる追加的なリターンが織り込まれて形成されると期待できる。

 自分が持っている資産の価値が減っていく感触は実に嫌なものだが、市場参加者の多くがこの「嫌な感じ」を抱いているであろうということこそが、「株式投資が儲かる原理」の根本なのだ。そして、この際に、国や企業の成長率などは「既に現在の株価に反映している」と考えていいので、例えば「日本経済は低成長だから、日本株に投資しても儲かるはずがない」というのは、誤った俗論だ。

 また、投資にあっては長期間、複利で運用して資産を膨らませることが効果的であり、途中で持ち株を売却して投資の空白期間を作ったり、利益に対して税金を払って複利効果を小さくしたりすることは「損」である。持ち株を売らずに持ち続けることは、米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏の投資の成功の小さくない部分を説明する「秘訣(ひけつ)」の一つだ。

 理屈を考えると、リスクの大きさや持ち方に無理がない限り株式を持ち続けることが意思決定としては正しいという結論になる。そして、この結論を覆せるほど高い確度で株価を予測できる人はいないのが現実だ。(経済評論家・山崎元)

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