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【大前研一 大前研一のニュース時評】売却報道の「西友」消化できるのは商社か しばらくは“漏れる情報”で連想ゲーム続く (2/2ページ)

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は携帯電話事業への参入を表明しているが、これには多大なカネがかかる。携帯電話事業をやめるなら、西友買収もアリかなという気はする。ただ、楽天市場に出店している人たちから「私たちの競争相手である西友を支援するのか」と反発される可能性もある。

 一方、いままでマイカル、ダイエー、マルエツ、ヤオハンなど多くのスーパーをパクパク食べて膨張しているイオンはどうか。西友は全国で335店舗を展開しており、それなりに大きい。一説には売却額は3000億-5000億円になるともいわれる。その一方で老朽化した物件も多い。イオンもGMS(総合スーパー)では苦労しているので採算に乗せることは厳しいのではないか。

 ということで、西友を消化できるのは商社かもしれない。伊藤忠と三菱商事はすでにコンビニを持っている。あるいは、これまでコンビニをやっていない丸紅もあるかもしれない。

 誰も手を挙げなかった場合、売却先は投資ファンドになる。ただ、投資ファンドの場合は3~5年で立て直して売り抜けなければいけない。欧米の大手スーパーが続々と日本に進出したが、英国のテスコやフランスのカルフールなどはすでに撤退している。出口戦略が見えない場合にはファンドも動かないだろう。

 投資銀行は総当たりで話を持っていくので、どこか引っかかる可能性もある。しばらくは投資銀行が駆けずり回って、漏れてくる情報から推察する連想ゲームが続くことになるだろう。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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