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【経済快説】「人生100年時代」も…老後資金「年3%の運用」は簡単ではない 高齢者狙いの資産運用に注意 (1/2ページ)

 金融業界にとって、「人生100年時代」というキャッチフレーズは利用のしがいがある。高齢期にお金が無くなると大変だから、資産運用を考えましょうというのが、伝えたいメッセージであり、そのための運用商品を用意しましたと畳みかけるのが、おおよそのセールス手順だ。「資産寿命」などという造語もあり、これを延ばそうと訴える。

 人間が長寿化しているから、計画的にこれに備えなければならないという点に異論はない。また、取ってもいいリスクの範囲で、なるべく無駄なく(=余計な手数料を払わずに)、資産を運用すること自体は、老若を問わず全く構わない。

 筆者が問題だと思うのは、「資産寿命を延ばしましょう」と訴えかけて金融機関が売ろうとしている運用商品(主に投資信託)が、年率3%程度の利回りを目指すとうたっていることだ。

 「3%くらいなら、そう欲張った利回りを目指しているわけではないので、さほど大きなリスクを取らずに達成可能だろう」との印象を持つなら、あなたは「甘い!」。

 投資家が手取りで3%の利回りを手にするためには、運用益に税金が約20%掛かるので、税引き前の利回りが3・75%必要だ。加えて、この種の運用商品は、販売手数料の他に(通常2%程度)、運用残高に対して毎年1%程度運用管理費用が掛かる。商品の中身には年率4・75%の利回りが必要な計算だ。

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