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【経済快説】リーマンから10年…「バブル」と「不良債権」は今後も発生する (1/2ページ)

 米国第4位の投資銀行だったリーマン・ブラザーズが破綻したのは、10年前の9月15日だった。読者もご存じのように、その後「世界金融危機」と呼ばれる状況に至り、世界の経済活動は大きく停滞した。

 リーマンの破綻は、同社固有の要因で突発的に起こったわけではなく、前年から顕在化していた「サブプライム問題」と呼ばれる、米国の低信用層への住宅ローンの不良債権化が背景にあった。リーマンはこうした住宅ローン債権を証券化した対象に自己資本の数十倍に及ぶ高いレバレッジを掛けて投資していた。不動産バブルの崩壊と高過ぎるレバレッジの組み合わせが問題だった。

 この現象をより詳細に見ると、証券化商品に投資していたトレーダーも、住宅ローンのセールスマンも、投資銀行の経営者も、金融機関に多大なリスクを取らせて、自分が一時的な実績を上げてボーナスを獲得しようとする「顧客だけでなく、自分の会社の株主もカモにして利用する」構造が問題だった。

 金融業界全体にこうした構造が広がっていたために、本来なら貸すことができない相手にお金を貸す「過剰な信用」の拡大が起こり、これが主に不動産投資に向かって不動産バブルが発生したことが世界的な金融危機の下地を作った。

 金融ビジネスの、より詳細には金融マン個人の暴走による過剰な信用拡大をコントロールできないことが、現代の経済システムの弱点の一つだ。

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