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【田村秀男 お金は知っている】増税催促するメディア・官僚・財界は日本の利益を無視 「消費税増税中止」は避けられない (1/2ページ)

 拙論は再三再四にわたって、来年10月からの消費税増税は凍結または中止すべきだと論じてきたが、安倍晋三首相は15日、「予定通り実施」を表明した。「田村も観念せよ」との周りの声が聞こえるが、とんでもない。安倍首相が反対論に耳を傾け、今回も先送りする可能性は十分ある。

 首相発言や菅義偉官房長官の同日の発言を詳細にチェックしてみればよい。首相は「あらゆる政策を総動員し、経済に影響を及ばさないよう全力で対応する」と、増税による反動不況を警戒している。ということは、対応が不十分で経済への悪影響が不可避とみれば、躊躇(ちゅうちょ)なく増税予定を撤回する腹積もりとも読める。

 さらに菅官房長官は「リーマン・ショック級のことがない限り」と改めて増税の条件を示し、「状況を見ながら最終判断する」と語った。何のことはない。15日の「表明」は消費税増税の最終判断ではないのだ。

 経済情勢からみれば、増税を急ぐのは自殺行為同然だ。米中貿易戦争は激化し、中国の金融市場不安は高まり、中国経済が今後急速に減速するのは火を見るよりも明らかだ。

 もっと問題なのは米国経済だ。これまではトランプ政権による大型減税、インフラ投資を柱とする積極財政が功を奏して力強く景気を拡大させてきたが、インフレ率の上昇とともに金利が上がる。右肩上がり一方だった米国株価は急落し、調整局面に入った。

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