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【バフェットの次を行く投資術】市場も人間も「非合理的」 経済学で想定される「合理的経済人」とは? (1/2ページ)

 読者に「あなたは金で動く人間ですか?」と尋ねたとしよう。たぶん99%の人が「私は金(だけ)で動く人間ではない」と答えるであろう。これはほとんどの人間の実感であり、あえて論証の必要はないと思うが、経済や市場の話になると人々の考え方がガラリと変わってしまう。

 例えば既存の経済学では「合理的経済人」なるものが想定されていて、金(金銭的損得)以外には、何も考えないで行動する不気味な人間が標準モデルとされている。そのような人間は周りに見かけないし、もしいたとしても絶対に近づきたくはない。ただし、行動経済学の実験によれば、このような思想を植え付けられた経済学者や経済学部の学生は「合理的経済人」に近い行動をするようである…。

 また、市場でも「コンピューター・トレーディング」なるものが次々と現れては消えていくが、市場も「金銭的損得」だけで動いているわけではない。そもそも、コンピューターが導く合理的な「正解」があるとしたら、市場価格は究極的にはその一点に集中し、全く動かなくなる。多様な人々が、多様な理由や考え方で取引するからこそ市場が成立するのだ。

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