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【経済快説】お墓とお寺は…我が家の「終活」対策 (1/2ページ)

 読者の高齢化を背景に、週刊誌などの紙メディアでは、本人の「死」の前後の対策と手続きの特集が盛んだ。確かに、諸々の手続きは面倒であり、高齢期特有の備えが必要な問題はある。それにしても、主な読者層が加齢によって本を読めなくなったり、亡くなったりした後に、紙の雑誌はどの程度生き残ることができるのだろうか。

 今回は、筆者の家の「終活」対策、特にお墓とお寺について書いてみる。筆者の母は現在84歳で札幌で一人暮らしだ。長男(筆者)60歳と長女49歳の2人の子供がそれぞれ東京で働いている。

 母は約5年前に「墓じまい」を行った。北海道某所のお寺に家の墓があったのだが、終活支援センターというNPO法人に依頼して父が好きだった海に全ての遺骨を撒いた。当時存命だった父も子供たちも同意の上だ。

 墓は原状回復の工事を行い更地にしてお寺に返し、お寺とは縁を切ることにした。住職が代替わりしたこともあって家族はお寺に対する親近感がなくなっていた。しかし、お寺に墓がある限り、これがいわば「質」になっていてお寺との縁切りが難しい。多少の決心と行動力が必要だが、お寺の敷地に家の墓がある場合は、墓じまいがお寺との縁を切る際の前提だ。

 実家にあった仏壇も然るべき供養の手順を踏んで撤去した。仏壇に祭られていた祖先は、縁の近い人の数人の写真を家の明るい場所に飾った。母は「仏壇のような暗い場所に閉じ込めておくよりも、先祖たちを近しく感じる」という。毎日写真に話しかけているようだ。

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