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【経済快説】経営者にとっての人手不足…試練と同時にチャンス! (1/2ページ)

 東京商工リサーチの調査によると2018年度の人手不足関連倒産は400件と過去最高を記録した。前年度比28・6%増だという。

 人手不足倒産とされる中には、小規模企業で仕事の中心人物である社長の引退や後継者難による廃業なども含まれるが、働き手が確保できなかったり、労賃が高騰して支払いが困難になったりする人件費倒産のケースが増加しているという。

 そもそもアベノミクスは大規模な金融緩和で需要の喚起と円安を誘導し労働市場の需給を引き締めて賃金の上昇からデフレの脱却を目指す政策だった。有効求人倍率が高水準に維持される人手不足状態で、これまで失業のリスクに晒されていたような主に非正規労働者の賃金が上昇することは政策の意図そのもので、予定通りの展開だ。

 一方、小売り、飲食、サービスなどで低賃金のアルバイトなどに依存する経営を行ってきたビジネスにあっては、これまでのやり方が急に行き詰まってきた。こうした業種にあっては、留学や研修の名目で来日した外国人が重要な労働力になっていることから、与党は支持基盤である経営者層の意向を受けて外国人労働者の受け入れ拡大を半ば強引に決定した。

 しかし、外国人労働者の受け入れ拡大くらいでは「焼け石に水」だ。長期的な人口の趨勢(すうせい)としてわが国は今後労働力人口の減少傾向が決定的であり、低賃金の人手に依存したビジネス自体が難しくなりつつあるのだと認識すべきだ。

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