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【新・兜町INSIDE】不可解な「ETF」貸付制度創設の検討 「日銀の天下り先支援が狙い?」との見方も…

 日銀が4月25日の金融政策決定会合で、上場投資信託(ETF)の貸付制度創設の検討を決めた。黒田東彦(はるひこ)総裁は記者会見で「市場機能を向上させる」と効用を説いたが、これでは意味が分からず、アナリストも首をひねるばかり。

 ETFは投信の一種なので、保有するだけで運用会社に「信託報酬」として手数料を払う必要がある。そこで日銀はETFの貸出料収入で膨張する一方の信託報酬負担を埋め合わせ、現行金融政策のコスト問題を解決を狙うとの見方が出ている。

 「日銀の天下り先支援が真の狙いでは」(外資系証券)との見方もある。株式や債券の貸出業務を担う日本証券金融(日証金)は代表権を持つ会長と社長、取締役の3人が日銀OB。元審議委員も社外取締役で、取締役9人中4人が元日銀関係者。「日銀の兜町支店」とも呼ばれる。

 最近はインターネット証券が自社顧客に直接株式を貸し出す一般信用取引が普及し、日証金は収益源の先細りが懸念されている。ETF貸付の利用が増えて日証金が潤えば、天下り先温存も万全?

 【2019年5月1日発行紙面から】

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