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【経済快説】東証1部「上場基準情報」漏洩と野村証券 野村グループ地盤沈下加速か (1/2ページ)

 野村証券と野村ホールディングス(HD)が、東証1部の上場基準を検討する有識者懇談会の情報を漏洩(ろうえい)したとして金融庁の行政処分を受けた。野村HDの永井浩二CEOは遺憾の意を表すると共に自らの減給3割(3カ月)などの処分を行うことを記者会見で発表し、「忸怩(じくじ)たる思い」だと述べた。

 ことの経緯は以下のようなものだ。有識者懇談会のメンバーだった野村総合研究所の大崎貞和フェローが、東京証券取引所が検討中の東証1部上場銘柄の選定基準に関して有識者懇談会の内容を野村証券のストラテジスト(投資戦略分析の担当者)に伝え、同ストラテジストから機関投資家顧客を担当する営業マンに伝わって外部に漏れた。

 大崎氏は証券取引所を含む金融制度のエキスパートで、有識者懇談会でも中心的なメンバーだったのだろう。しかし、東証1部の上場基準に関わる情報を野村証券の社員に伝えたのは失敗だった。

 上場基準は、企業の業績予想や資金調達のようなインサイダー取引の規制に該当する情報ではないが、東証1部上場企業か否か、また東証1部上場企業によって構成されるTOPIX(東証株価指数)に採用されるか否かは、株価に少なからぬ影響を与える情報だと考えられる。だからこそ、野村グループの社員として情報を伝えたのだろうが、それ自体が不公平であり大変まずい行為だ。

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