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【渡邉美樹 経営者目線】議員生活最大の後悔… 投票寸前まで悩んだ「6増法案」 (2/2ページ)

 参院は「衆院のカーボンコピー」であるなら「不要論」が指摘されても仕方ない。参院としての独自性を示せず、衆院の決定を是認するだけなら、存在意義はない。

 参院は「良識の府」として機能を発揮しなければならない。選挙制度も衆院とは大きく変えてはどうか。かつての貴族院のようなかたちで有識者を集め、拒否権を持たせて活動してもいい。

 私はかつて「首相公選制」を主張していたが、国会議員経験を経て、一概に是ともいえなくなった。

 ただ、都知事選出馬の経験から、地方自治体の二元代表制は正しいと思っている。首長と議会が、住民の直接選挙でそれぞれ選ばれることで、首長がリーダーシップをとりながら、議会を意識した緊張感のある政治ができる。ワンマン経営者がいながら、ガバナンス(組織統治)の効いた企業に似ている。

 「6増法案」への批判措置として、増えた分の歳費を自主返納する法案が成立した。しかし自主だけに返納しなくてもよく、またその期間も3年に限ると甘い。私は国会で財政再建を主軸に取り組んできたが、議員歳費や議席削減にメスを入れずに、国民負担にメスを入れる再建は難しいと感じる。「6増法案」の採決の時、不本意に苦しみ、賛成の投票ボタンを押す手が、自然と一瞬ふるえた。年金だけでは、老後の生活費が足りないという議論の国で、国会議員の数を増やした事実は、やはり反省である。(ワタミグループ創業者・参院議員、渡邉美樹)

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