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【榊淳司 マンション業界の秘密】都市部も郊外も売れない… マンション氷河期を形成する約1700万人の「就職氷河期世代」 (1/2ページ)

 かれこれ10年以上、首都圏と近畿圏で販売されている郊外型の大規模マンション(200戸以上)を眺めて分析している。どちらも一言で言うと売れていない。この3カ月間で、20戸規模が売れた物件はほとんどないのではなかろうか。3戸や5戸という物件も多いはずだ。どれも、それなりの値引きを行った上での契約だろう。

 これほど売れないのはなぜだろうと、いろいろ考えてみた。

 確かに、ここ6年ほどで価格は上昇している。郊外型でもざっくり見て10%から20%ほど価格が上がった。しかし、その分は住宅ローンの金利が低下したことや、拡大した税金の控除などを利用すれば、ほぼ相殺できている。また、売れ残って完成在庫になっている物件なら、1割程度の値引きはラクに引き出せているはずだ。

 にもかかわらず、どの物件でも一様に販売が不振のようで、「これは売れるのではないか」と推測した優良な物件までうまくいっていない。

 出した1つの仮定は、大規模マンションのターゲット層が就職氷河期世代のボリュームゾーンにしっかりとはまってしまったからではないか、というものだ。

 就職氷河期世代とは、バブル崩壊後の1993~2004年頃に高校や大学を卒業した年齢層の人々を指す。その数は約1700万人とも言われる。

 現在、彼らは30代半ばから40代半ばに達し、ちょうど大規模マンションの購買ターゲット層と重なる。

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