記事詳細

【定年後の居場所】「定年退職者を探せ」してみたら…意外と“老後ニーズ”満たすスポーツクラブ (1/2ページ)

 私が60歳で定年退職して晴れて無職になった当初は、定年退職した人がどこで何をしているかを徹底して調べてみた。「定年退職者を探せ」というゲームに興じていたのである。

 地域における図書館、公民館、スポーツクラブ、ショッピングセンター、公園、スーパー銭湯、銀行や証券会社の窓口やハローワーク、都心における書店、喫茶店、ネットカフェ、理髪店、百貨店、映画館、カラオケボックス、パチンコ屋など、定年退職者が立ち寄ると思われるありとあらゆる場所に足を運んで彼らの観察に没頭していた。

 その中でいろいろな気づきがあったが、一番認識を改めさせられたのがスポーツクラブである。

 私の自宅に近いターミナル駅にあるスポーツクラブは、開館の9時になると受付の前に長い行列ができる。建物内には収まりきらずに歩道にはみ出ていた。男性、女性を問わず高齢者が並ぶ姿は壮観でもある。その光景を見て取材もかねてクラブに入会することを決めた。もちろん運動不足になった自分の身体を動かすためでもあった。

 午前中は見事なまでに高齢者ばかりである。定年退職者がどうのこうのではなく、高齢者の施設だといっても良いだろう。60代はまだ働いている人が多いので利用者は70代以降が中心だ。朝からストレッチなどをするスタジオも一杯だ。

 面白いと思ったのは、60代前半だとその人の雰囲気で元会社員かどうかは大体判断がつく。しかし70代になると、外見からだけでは会社員勤めが長いかどうかの予測ができなくなる。10年もすれば会社員の臭いは消失するのである。

関連ニュース