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追い込まれた日銀…窮地の「追加バズーカ」あるか!? 識者「安倍首相は黒田総裁に会い、世界に発信を!」

 米連邦準備制度理事会(FRB)は3日、0・5%の緊急利下げを行ったが、市場の予想の範囲内として米国株は暴落した。トランプ米大統領は不満たらたらで、早期の追加利下げが濃厚だ。一方の日銀は様子見のままでは円高加速を招く。上場投資信託(ETF)を通じて株式購入の増額やマイナス金利深掘りなど「追加バズーカ」を打ち出す時期だ。

 「FRBはもっと緩和すべきだ。他国並みにしないと米国にとって公平ではない。もっと緩和と利下げを!」。トランプ氏は3日、緊急利下げ後のツイッターで、さらなる金融緩和を要求した。FRBのパウエル議長は記者会見で「今後数カ月は事態を注視し、適切に行動する」と述べたが、先手を打たれた形だ。

 FRBが緊急利下げを行うのは、2001年の米中枢同時テロや08年のリーマン・ショックなどの非常時に限られる。大統領選イヤーで株価を重視するトランプ氏の意向を差し引いても危機感の強さがうかがえる。

 追い込まれているのが日銀だ。海外市場では一時、1ドル=106円台まで円高ドル安が進んだ。黒田東彦(はるひこ)総裁は2日に「潤沢な資金供給に努める」と緊急談話を出したが、影響は一時的だった。

 日銀は18、19日に金融政策決定会合を開く。現在の政策目標は短期金利をマイナス0・1%、ETFの保有残高を年約6兆円増としているが、上武大教授の田中秀臣氏は「マイナス金利を0・3%へ深堀りし、ETFを年間7兆円程度に引き上げれば一定のインパクトはある。ただ、安倍晋三首相が黒田総裁と会って政策協調を世界に発信するぐらいでなければ効果が限られる」と語る。

 国内証券のストラテジストは「ETFの買い入れ額を12兆円まで倍増すればムードは一変する。日銀が2日にETFを1回の購入額として過去最大の1014億円購入したことも買い増しの予兆ではないか」とみる。

 不発は許されない。

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