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【住まいの処方銭】室内で楽しく運動(2) 「畳のヘリ」を平均台にバランス感覚を養う運動

 室内にこもりがちな毎日。外出せずとも、上手に体力維持に努めたい。

 日本転倒予防学会(東京都中央区)の理事で、東京農業大の上岡洋晴教授が「バランス感覚を養う運動」を前回に続き、紹介する。

 まず、畳のヘリやフローリングの木目を平均台に見立てて歩こう。右足を乗せ、左足のかかとを右足のつま先にぴったりつける。右足を前に出し、左足のつま先にかかとをつける。「つぎ足」歩行だ。ふらつくなら、壁や手すりなどに伝って。足の指1本1本で床をつかむように歩き、室内の端まででOK。とくに側方(左右)への転倒防止につながる。

 バランス運動の次は、筋力トレーニングだ。

 まず、椅子に腰掛け、立ち上がり、ゆっくり座る訓練。できるだけ反動をつけず、また手を使わず脚の力だけで10回。背中やふとももの前面と後面、お尻の筋肉の訓練になる。「前後に横と、いずれの側への転倒を防ぐために重要です」。階段を上るのも同じような運動としてお薦め。「上りが運動になるので、下りは膝や腰に気を付けてゆっくり行います」。階段であれば、1往復から始めて徐々に増やす。上りが大事だ。

 次は、椅子に座って両足を少し前に出し、かかとを床につける。つま先を力いっぱい天井に向けて5秒小さい声で数える。これ以上上がらないくらいアップさせるのがポイントだ。これを5回連続で。かなりすねの部分が張る。ここがつま先を上げる筋肉。「『弁慶の泣きどころ』といわれる向こうずねを鍛えます。加齢とともに弱る筋肉で、歩いているときにつま先が上がらず、小さい段差や石ころなどにひっかかって前に転ぶのを防ぎます」

 これで1セット。朝昼晩やりたいが、一気に数を増やさず、体力と相談。

 「転んでは 泣いていた子が 『転ぶなよ』」(同学会転倒予防川柳2016年大賞)(不動産・住生活ライター 高田七穂)

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