記事詳細

【トップ直撃】業界の当たり前にとらわれず「伝統」と「革新」を“さけ”ぶ 「日本酒を守りつつ付加価値を高めたい」 梅乃宿酒造・吉田佳代社長 (1/4ページ)

 清酒発祥の地としても名高い奈良県で、地酒蔵を営む梅乃宿酒造の吉田佳代社長。OLを経て老舗の5代目蔵元を継承している。核となる日本酒を守りつつ、業界の“当たり前”にとらわれない新しい視点で、「伝統」と「革新」の両立を目指している。(海野慎介)

 --120年以上続く老舗でも酒蔵としては「新参者」だそうですね

 「日本酒業界は200~300年が普通で、長ければ400~500年を超える酒蔵もあります。まだ100年ちょっとね、という感じです」

 --大学卒業後はOLに

 「自分の実力を試したいと思い、商社でOLを経験しました。少し頑張るとすごく褒めてもらえて最高に幸せだったんですが、3年目に父親にそろそろ戻ってこいと声をかけられて、今のタイミングちゃうねんけどなと思いました(笑)」

 --入社後も苦労されたと聞きます

 「娘なんだからできて当たり前と思われているんじゃないか、と自分を追い込んでいました。何をしていいかわからへん状態で、入社半年もしないうちに鬱になっていました。でも、ふとしたきっかけで、自分の見方と周りの見方は違うと気づき、霧が晴れたんです」

 --3年目に会社を継ぐ決心を

 「いち営業として、もっと梅乃宿のことが好きになっていました。ただ、7歳下の弟が継ぐべきなのにしゃしゃり出ていいのかと迷い、継ぎたいと言えない状態が続いていました。あるセミナーで講師の先生が、『リーダーは決めないことが一番の罪悪だ』とおっしゃったんです。そして父親に梅乃宿を継ぎたいと言いました」

関連ニュース