記事詳細

【住まいの処方銭】災害とコロナ(1) ホテルや旅館に避難で助成する自治体も

 梅雨の季節。近年、豪雨災害が増える傾向にある。避難時には新型コロナウイルスから身を守ることも考えなければならない。

 災害が起きると断水し、手洗いやうがいができなくなる可能性が高いことから、日本災害情報学会(東京都新宿区)は「自宅が浸水する可能性がない、土砂災害の危険がない、マンションの上層階といった場合には、在宅避難も重要」としたうえで、「まずはハザードマップや防災マップなどで自分の家の安全性を確認し、自宅外に避難すべきか検討することから始める」と呼びかける。

 避難所には多くの人が集まる。まさに「3密」空間だ。同学会では、避難所に行くことだけが避難ではないとし、在宅のほかホテル、親戚、知人宅などを確保しておくことが重要と提言する。

 特定非営利活動法人・日本防災士会(東京都千代田区)の正谷絵美さんも「命を守るために安全な場所を普段から把握しておきたい。また、避難所に行くことでコロナにかかるかはわからないので、避難所の運営方法を知り、避難先の優先順位をつけておく。短時間なら車で一時的に高台に避難する方法もある」とアドバイスする。

 一方、自治体でも、避難所運営にコロナ対策を取り入れ始めている。岐阜県では5月、「避難所運営ガイドライン『新型コロナウイルス感染症対策編』」をまとめた。体育館などの広い場所では、前後左右で2メートル間隔を確保することや、発熱や体調不良者を早期発見するための事前受付と専用スペースの設置などが明記されている。

 さらに、対象者がホテルや旅館に避難したら、助成する自治体も増えている。神戸市では、妊婦や重症心身障害者などを対象にホテルなど宿泊施設へ避難する場合に宿泊費を助成する。和歌山県那智勝浦町、愛媛県宇和島市などでも開始。まずは問い合わせよう。 (不動産・住生活ライター 高田七穂)

関連ニュース