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【こんな時代のヒット力】タイトルに意外性「第一印象を徹底工夫」 著者の積極露出・発信で共感呼ぶ (1/2ページ)

 6月に発刊された『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』(かんき出版/東京都千代田区)が、早くも5刷。「今年前期、トップ級の勢いです」と、担当した編集者、庄子錬(しょうじ・れん)さんがいう。

 出版のきっかけは、「編集思考」をテーマにした著者、柿内尚文(たかふみ)氏の講演会。「編集者の多くは個人技のまま。それをこれほどまで言語化し、メソッド化したものを見たことがない」とその講演内容に驚いた。

 柿内氏は10万部以上のベストセラー50冊、企画した本の総部数1000万部の名編集者。しかし、編集者の本は当たらないといわれ、また世間的には無名だとして、懐疑的な声もあった。

 確かに、思考法の本は著者推しが多く、誰にでも使える普遍的なものは限られているが、柿内氏は論理的に説明できると感じた。本書は「考えることは、広げる+深めること」とし、考える技術を身につけ、アイデアを生み出す方法を惜しみなく紹介している。

 例えば、広げる方法として、出会ったことのない言葉と言葉を合わせる「かけあわせ法」。ニッチなものの数を集める「まとめる法」など。また、考えを深める時のヒントとして、「自分ゴト、あなたゴト、社会ゴト」を考えることを薦める。

 庄子さんは、出版不況という言葉やSNSのフォロワーの数、著名かどうか、オンラインサロンなどの仕掛けだけで出版が決まることに疑問を抱いている。編集者が思考停止をしているように思うからだ。

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