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【日本の元気 山根一眞】不可能を可能に「未来を拓くルナ・クルーザー」 (1/2ページ)

 菅新政権の閣僚と自民党の主要ポストが決まったが、15人が高齢者(国連・WHOの定義では64歳以上)で、75歳以上の後期高齢者(75歳以上)が5人も含まれている。

 最も若い小泉進次郎環境相(39)は例外中の例外で、40代は皆無。政治家は年齢は関係ない、経験豊富で老獪(ろうかい)さが大事、ということだろうが、日本の未来は40-50代に担ってほしかった。コロナ禍の後に必要なことは、若い世代がわくわくするようなダイナミックな未来への夢をかき立ててくれる政治でありビジョンなのだから。

 そんな思いにかられたのは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)とトヨタ自動車が「有人与圧ローバ(愛称は『ルナ・クルーザー』)の実現に向け具体的な共同研究に着手」という発表(7月16日)が頭から離れなかったからだ。

 このルナ・クルーザー、宇宙飛行士が運転する2人乗りの月面走行のワンボックスカーだ。計画ではマイクロバス2台分(6×5・2×3・8メートル)サイズで、居住空間は13平方メートル(4畳半ワンルーム程度)。トヨタのランドクルーザーもびっくりの6輪月面車なのだ。

 駆動エネルギーは燃料電池が担う。燃料電池は「電池」と誤解されるがまったく違う。酸素と水素を燃料とする発電機を指す。燃料の酸素と水素は月の水資源を利用する。太陽光発電で水を電気分解し、酸素と水素を製造。燃料電池内部では電気分解と反対の化学反応で電気を起こすので、排ガスは「水」のみ。この水を繰り返し電気分解に利用する仕組み図も公開された。

 私が初めてトヨタのFCV(燃料電池自動車)を見たのは、1997年4月、当時キャスターをつとめていた「未来派宣言」(NHK総合)というテレビ番組でだった。開発中のFCVをスタジオに持ち込むという希望が実現、初公開のFCVを見ながら開発者に話を聞いたのである。

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