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【ネットデジタルここに注目!】失敗は終わりではない! 伝説のIT企業「ゼネラルマジック」の“遺産” (1/2ページ)

 いまや私たちの生活にはなくてはならなくなったスマートフォン。それがどんなふうに誕生したかはあまり知られていない。

 その源流となったのは、1990年にアップルコンピュータ(現アップル)が設立した「ゼネラルマジック」という会社だ。この会社がなければ、私たちのいまの生活は大きく違っていたはずだ。

 90年といえば、電子手帳など携帯情報機器はあったもののインターネットはまだ広がっておらず、携帯電話もアナログの時代だ。そんななか、ゼネラルマジックは「クラウド」の概念を世界で初めて提唱。同社が構想した携帯端末「マジックリンク」の画面には、ネット上に設定された「自分の机」があり、「会社の廊下」があり、「街」には「ビル」が立ち並ぶ世界が映し出されていた。

 しかし、その先進性と理想主義ゆえに開発は難航。そんな折、なんと親会社のアップルが、ゼネラルマジックをつぶしにかかるような「ニュートン」というライバル製品を先行して発売してしまった。

 寝耳に水のゼネラルマジックのメンバーはニュートンに対抗して、まだ完成していない自社OSや端末を発表。それらは世界中から高い評価を受け、業界初といわれるコンセプトIPOも果たした。

 そして94年、ソニーとモトローラが彼らの技術を採用した端末を発売した。米国ではAT&T、日本ではNTTという通信会社もこれに参画。すばらしい船出に見えたが、先進性ゆえの高価格やモバイル市場が未成熟だったことからほとんど売れず、市場から消えていくことになる。

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