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ビックカメラ、ワークマン、アルペン… 異業種の参入で盛り上がるアウトドア市場の今 (5/5ページ)

 「星のや」ブランドとしては4つ目の施設で、コンセプトは「丘陵のグランピング」。約6ヘクタールの広大な森の中に、大自然と触れ合えるリゾート空間をデザイン。焚火を眺めながら過ごしたり、石窯でピザを焼いたりといった体験を提供する。また、森の中でジビエのコース料理を味わったり、自然の中で体を動かす爽快さを感じたりといったように、現代の都市生活では体験しにくい非日常も提供している。

 キャビン(客室)は1室1泊6万7000円から(税・サービス料10%別、食事別)。顧客層は30~50代が中心で、2人での来館が多い。

 夏の稼働は、「Go To トラベル」の効果もあり、近隣客の利用が増えた結果、前年並みとなった。星野佳路社長の提唱するマイクロツーリズム(近所旅行)の成果が出た。

 同社・広報では、「グランピングは3密回避と親和性が高く、アウトドアを楽しむためのお膳(ぜん)立てもしている。コロナ禍において安心して楽しめる。そして、誰もが本能的に心地よいと感じる旅のスタイルとして認知されてきている」と、手応えを感じている。

 ◆刀との協業で客数が倍増

 16年7月、兵庫県三木市にオープンした「ネスタリゾート神戸」は、年金受給者の保養施設だった「旧グリーンピア三木」の跡地を再生。日本初となる総合的な大自然の冒険をコンセプトとした、アウトドアのテーマパークだ。企画には、18年からUSJを再建したマーケッター、森岡毅氏が率いる「刀」が参加している。刀との協業で1年もしないうちに、客数、売り上げともに倍増し、軌道に乗った。

 約230万平方メートルにも及ぶ広大な敷地に60もの施設がそろっておりアウトドアの百貨店ともいえる内容だ。

 例えば、天空を飛ぶ鷲のような体験ができる「スカイ・イーグル」、透明の球体カプセルに入って丘陵を転がる「キャニオン・ドロップ」、水のトンネルを潜り浮島を回る「ワイルド・カヌー」がある。また、動物に餌をあげたり、野菜を収穫したりといった体験を提供している。さらに、ボルダリング、プール、グランピング型バーベキューなどのアクティビティーだけでなく、天然温泉、ホテル、宿泊コテージもそろえている。子どもから大人まで、予算と滞在日数に応じて遊べるのが特徴だ。

 このように、アウトドアビジネスは、東京五輪に向けて健康増進の機運により盛り上がっていた。しかし、新型コロナの流行によるソーシャルディスタンス、密を避ける感染予防意識の浸透で、より一層勢いが加速しているといえるだろう。

ITmedia ビジネスオンライン

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