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【大前研一 大前研一のニュース時評】ニトリが島忠TOB ホームセンターのノウハウ、企業戦略の打ち手が広がる (1/2ページ)

 家具・日用品大手のニトリホールディングスが29日、ホームセンター中堅、島忠に対し、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。島忠の完全子会社化を目指すという。

 島忠をめぐっては、同業大手で「ホーマック」などを展開するDCMホールディングスが完全子会社化に向け、5日から来月16日までの間、1株4200円でTOBを実施している。ニトリの買い付け価格は1株5500円で、DCMを1300円上回ることになり、まさに異例の買収合戦に発展した。

 ホームセンター業界は、DCMとカインズが売上高1位を争っていて、一昨年はDCM、昨年はカインズがトップだった。2020年2月期の売上高はどちらも4000億円台。DCMと業界7位の島忠(売上高は約1500億円)を合わせれば、一気に業界首位に君臨できる。

 一方、ニトリは国内家具、インテリア小売りではダントツの「1強」。国内外で600店余りを展開し、この8月までの半年間の中間決算は、新型コロナ禍のいわゆる「巣ごもり需要」で収納整理用品やキッチンダイニング製品の売り上げが好調で、過去最高益を記録した。2021年2月期業績予想も上方修正、売上高も7026億円に引き上げている。

 実力からいったら、時価総額2兆4000億円のニトリはDCMと島忠の両方まとめて買うことができる。売り上げも一気に1兆円を超す。私がニトリの社長だったら、いきなり島忠を買収するのではなく、DCMが島忠を買うのを待って、そこにTOBをかけたいところだ。

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