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【田村秀男 お金は知っている】不気味な日米のマイナス実質金利差拡大 バイデン政権になれば“超円高”の悪夢も (1/2ページ)

 米民主党のバイデン前副大統領は、次期大統領に「当選確実」から、「選出確実」になった。

 11月3日の米大統領選の一般投票、その結果を受けた12月14日の選挙人投票で勝利したバイデン氏についての表記は記者泣かせだ。現職のトランプ大統領が敗北を認めないと、バイデン氏の当選が確定するのは、来年1月6日の米上下両院合同本会議まで持ち越される。

 とはいえ、来年1月20日の「バイデン政権」発足への準備は着々と進んでおり、菅義偉首相も早期の訪米でバイデン氏との会談に前のめりだ。懸案は日米同盟関係の再確認と対中国関係だが、経済問題を忘れてもらっては困る。バイデン政権になれば、「円高」が急速に進む恐れがあるからだ。すでに、超円高の悪夢が再来する素地ができ上がりつつある。

 グラフは2008年9月のリーマン・ショック以降の円ドル相場と、日米の10年物国債金利(利回り)から、インフレ率を勘案した実質金利の差(米国債マイナス日本国債)の推移である。ならしてみると実質金利差が大きくなると円安、縮小すると円高に振れやすくなり、逆転してマイナスになれば超円高になっている傾向が読み取れるだろう。

 リーマン後、さらに2011年3月の東日本大震災後では実質金利差が大きくゼロ以下に振れて、1ドル=75~90円のレンジが続いた。この超円高は日本の輸出競争力を奪うばかりではない。デフレ不況をこじらせた。

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