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【一生働く!】〈個人編〉いつまでも現役(1) 青森県伝統「こぎん刺し」独自の作風で進化 インスタ映えで注目 (2/2ページ)

 当時は、東京五輪の好景気で本業が忙しく、こぎん刺しは趣味のつもりだった。週休5日制導入後、時間に余裕ができると指導する立場になり、定年退職後に本業として専念できるようになった。

 ■“インスタ映え”で再注目

 現在、高木さんが危惧するのは、機屋(はたや)の高齢化だ。つくり手が不足し、こぎん刺しに向く丈夫でやわらかい布が手に入りづらくなった。大量生産された生地を試したが、化学繊維は硬くて刺しづらい。大きな作品ほど次第に手を痛めてしまうので、小ぶりのこぎん刺し雑貨も扱うようになった。これが “インスタ映え”するとのことで、若い世代の目にとまるようになったというのだから、人生無駄なことは一つもない。

 来夏に3冊目となるデザイン・パターン集を刊行予定だ。夢は、35年前から取り組んでいる『東海道五十三次』の作品を展示すること。すでに52枚仕上がり、残すは3枚だ。夢は手を伸ばせば届く場所にある。 (もろずみはるか)

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