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【トップ直撃】ミシン業界に新潮流、手作り需要も追い風 「子供」「子育て世代」「高齢者」向けなどオリジナル商品投入 アックスヤマザキ・山崎一史代表取締役 (1/4ページ)

 かつての「一家に一台」という時代から、縮小が続いてきたミシン市場で、子供用、子育て世代用、高齢者用などオリジナル製品を投入し、業界に新しい息吹をもたらしている。赤字で廃業も勧められた状態で経営を引き継いだ3代目は、どのように立て直したのか。 (中田達也)

 

 --子供用の「毛糸ミシンHug(ハグ)」シリーズが好調ですね

 「毛糸で縫うという、これまでになかったミシンで、市販の毛糸をかけるだけで簡単にスタートでき、自分のペースで動かすことができます。指が針のところに入らないような工夫もしており、STという玩具の安全基準もクリアしました。2015年の発売以来、累計販売台数は10万台以上です」

 --子供用製品を開発したきっかけは

 「ミシンが使われなくなった理由をいろんな人に聞いてみたところ、興味はあっても上糸や下糸をかけたりすることが難しい、小学校の授業で使って苦手になった、といった声がありました。そこで、小学校で習う前の補助階段のようなミシンを作ろうと考えました」

 --社内では反対の声もあったそうですね

 「当時は父親が社長でしたが、プレゼンすると『会社を潰す気か』と大反対でした。納得してもらうために既存のミシンを小型化するのではなくゼロから作り直し、約3年かけて開発しました」

 --勝算はありましたか

 「ちょうど商品を出すときに私が社長になったのですが、当時は円安などもあって赤字のピンチで廃業も勧められたほどで、社員には『1年間だけ信じてほしい』と伝えました。ただ、子供たちに新製品を試してもらったら、泣きながらケンカして取り合うほどの反応で、これはいけると確信しました。実際に発売2カ月で2万台が売り切れ、業績も翌年に黒字になりました」

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