自動車レースの最高峰F1シリーズへの唯一のタイヤ供給会社ブリヂストンは2日、2010年秋のシーズン終了を機に供給を取りやめると発表した。収益環境が悪化する中、年間数十億円の経費を節減し、経営資源を環境技術などの分野に集中するのが狙い。F1はレース存続に向け新たな供給元を探すことが急務となってきた。
ブリヂストンは1970年代に日本開催のF1レース向けにタイヤを供給したのを手始めに、97年から国内外で年間を通じて本格的に供給。08年からの3年間はF1に出場する全チームに独占的にタイヤを供給する契約を結び、09年シーズンには約4万本のタイヤを供給した。
同社はF1参戦の目的だった知名度の向上が一定程度果たせたと説明。来年の契約満了を「一つの区切り」とし、契約を更新せずに撤退することを決めた。
レースの運営や広告の費用などで同社は、ピーク時に年間100億円程度をF1に投入。だが、世界的な需要低迷で今年6月中間連結決算で純損益が赤字に陥ったことなどから、今後は抵抗が少なく燃費の向上につながるタイヤの開発といった戦略分野に経営資源を振り向けていく。
国際的な自動車レースをめぐっては、08年にホンダがF1、富士重工業が世界ラリー選手権からそれぞれ撤退したのをはじめ、リストラの一環として日本企業の撤退が相次いでいる。
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