試用期間中は社会保険に加入できない?

2012.10.03

 【】 社員募集には「社会保険完備」となっていたので応募し、採用が決まりました。ところが、「3カ月の試用期間中は、社会保険加入でなく、国民健保、国民年金に加入するように」と言われました。これは仕方ないのでしょうか?(Aさん、男性)

 【】 試用期間であっても、会社が「国保、国民年金に加入するように」というのは法に触れる行為にあたります。

 求人案内にある「社会保険完備」とは、社会保険(健康保険、厚生年金)および労働保険(雇用保険+労災保険)のすべてに加入することを意味します。日々雇い入れや2カ月以内の雇用期間を定めて使用される「臨時に使用される人」は社会保険の適用除外ですが、これ以外は、会社は入社と同時に健康保険、厚生年金に加入させなければいけません。

 健康保険、厚生年金、雇用保険の保険料は労使双方が負担をしますが、国民健康保険、国民年金は労働者のみが全額を負担をすることとなりますので、会社は負担を逃れることになります。

 また、健康保険は国民健康保険と違い、原則年収130万円未満の家族などを扶養に入れることができるうえ、扶養家族がいても保険料は上がりません。厚生年金保険の場合、年金受給時の年金額に国民年金と大きな差があります。このように、働く者の負担が増すだけでなく、制度上の違いも出てくるため、注意が必要です。

 健康保険と厚生年金はセットでの加入が原則です。資格取得について、健康保険法では「適用事業所に使用されるに至った日」と定めています。試用期間であっても、入社した日が社会保険加入日となります。

 事業主(会社)は、入社日から5日以内に資格取得届を管轄の社会保険事務所に提出しなければなりません。今回のように、会社が社会保険負担を減らすために届け出を遅らせるケースもあり、行政当局も注意喚起の通達を出しています。

 会社の届け出が遅くなっても、事実上の使用関係が生じた日にさかのぼって被保険者の資格を得ることができますので、社会保険事務所に相談されると良いと思います。(連合企画局 扇谷浩彰)

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