“医療革命”支えるチーム力 全社で1つの目標に向かう

★メディカル・データ・ビジョン・岩崎博之社長(52)

2013.05.21


岩崎博之社長(野村成次撮影)【拡大】

 創業以来、「患者メリットの創造」「医療制度・仕組みの改革」を企業理念に掲げ、医療データのネットワーク化に取り組んでいる。IT業界で能力を培ってきたリーダーの信条は即断即決。明快な行動基準と強い意志により、医療界に“革命”を起こしている。

 −−目指すところは「医療の質向上」ですね

 「膨大に蓄積された医療、健康情報の有効活用が医療の質向上、ひいては生活者にとってのメリット創出につながると考えています。会社の存在意義は、それに貢献することです」

 −−具体的な方法は

 「医療や健康分野のICT(情報通信技術)化の推進です。それによる、豊富な実証データに基づいた医療の実現を目指しています」

 −−会社を設立する前はIT関連の仕事で能力を高めてきました

 「マルチメディアの世界で生きてきたのですが、あるとき医療系のシステムに関する調査依頼があり、そのとき初めて医療分野について調べてみました。すると、IT部門は遅れていましたし、制度的にこの先どうなっていくかという不安も感じました。それで『医療に飛び込もう』と決意したのです」

 −−腹をくくらないとできない決断です

 「自分がいま、一番持っている能力を役立てられるのは何かと考えました。医療は人間全員に関係します。そして、幸せの一番のファクターです。そこに携わり、ITの世界で身に付けたことを生かして貢献できたら、と思いました」

 −−通常だと40歳代では「守り」に入りそうですが

 「新しいことが好きなのでしょう。チャレンジは自分の気質に合っています。当然、すべてを失うかもしれないという不安はありました。一方、充実はするだろうとも感じていました。生きていて充実感がないのは一番つまらないことです」

 −−会社を設立して今年でちょうど10年です

 「この10年で一番感じたのは『チーム力』についてです。いかによいチームを作っていくか、これに尽きます」

 −−よいチームが多いほど組織全体の力が高まります

 「ベンチャーのあるべき姿は、全社で1つの目標に向かうことです。それぞれの部署が有機的に結合され、1つの目標に向かっていく。この形をいかに作れるか、ということだと思います」

 −−リーダーとして注意していることは

 「リーダーがどうあるべきか。これはものすごく簡単で、頼りになればいいのです。頼りにならない人はリーダーではありません」

 −−実に明快な基準ですね

 「現在のビジネスで具体的にいうと、即断即決できる人です。そのためには事前にやるべきことがいろいろあります。社内の情報を把握していないと、『○○に聞いておく』『皆で相談するから』となってしまう。私もサラリーマン時代、即答できない上司には『何のためにこの人はいるのか』と思ったものです」

 −−今後の展望を教えてください

 「集めるデータをさらに厚くし、患者さんや生活者にとって有益な、より精度の高いエビデンスを出せる会社にしていきたい。また、『健康経営』の観点から社員の健康維持向上にも力を入れたい。社内ではスタッフを対象にした『ボディーメンテナンスグランプリ』を始めました。保健指導を受けた上でカロリー摂取量、運動量などの目標を定め、達成した人には休暇を1日追加するという試みです」 (久保木善浩)

 【チャレンジ好きの源流】 母1人子1人の環境で育ち、思索が習慣化していた。

 「母は私を育てるために料理屋を営み、小学校の低学年から夜は1人の時間でした。否が応でもいろいろなことを考えます。『自分だったらこうする』ということばかり考えていました。『周りがこうだから、自分もこうしよう』とは思いませんでしたね。それが今の性格につながっているのではないでしょうか」

 【映画鑑賞で自己啓発】 「活字形」の頭脳を「画像形」に転換すれば仕事の処理能力が上がると考え、30歳代後半から映画館での鑑賞を習慣化している。

 「当初はロードショーの7〜8割はカバーしました。今でも週に1回、土日のどちらかに必ずみています。思考は『画像形』へ完璧に変わりました。スタッフへ説明するときも『画像を伝える』という感覚を常に持っています。皆が画像をイメージできるようにして、それを言葉で説明するのです」

 【映画館へのこだわり】 DVDでの映画鑑賞はしない。

 「映画館の方が、画像処理の自己啓発という意味では力がつきやすいと実感しています。また、映画にお世話になっているわけですから、映画館にちゃんとお金を落としたいという思いもありますね」

 【家族】 妻と2男1女。

 【趣味】 ゴルフ。約6年前から本格的に始めた。スコアは平均で80前後。月に4〜5回はゴルフ場へ足を運び、「以前はカートに乗っていましたが、今は健康のために歩いてコースを回っています」。

 【特技】 9歳の頃から始めたギター。

 【好きな食べ物】 野菜。特にレンコン、ゴボウ、大根などの根菜類。牛肉、豚肉はほとんど食べないという。

 【お酒】 「好きですね。日本酒なら3合程度。飲んでいて一番うまいと思うのが日本酒で、特に冷酒が好きです」

 【尊敬する人物】 「“革命”を起こした人物です。日本では坂本龍馬、海外では南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領。革命的なことを考える人はたくさんいても、やり切る人は少ない。結果としてやり切りたいという思いが自分の中にあります。ですから、実際にやり切った人はとても尊敬しています」

 ■いわさき・ひろゆき 1960年6月14日生まれ、52歳、群馬県桐生市出身。新日本工販(現・フォーバル)勤務の後、IT関連企業の役員などを経て、2003年8月にメディカル・データ・ビジョンを設立した。

 【会社メモ】医療情報統合システムの開発、各種医療データの分析、調査など。本社は東京都千代田区。2003年8月設立。資本金3億5080万円。売上高11億6100万円(2012年12月期)。従業員数97人(12年12月末現在)。

 

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