東武百貨店・重田敦史社長 地元への貢献、沿線住民の付加価値向上に統一感

★東武百貨店 重田敦史社長(56)

2013.07.23


重田敦史社長【拡大】

 この4月、東武百貨店社長に就任した。“旗艦店”の池袋本店は1日の乗降客約270万人の東京・池袋駅をはさみ、東口の西武百貨店としのぎを削り、一方、昨年出店の東京スカイツリータウンにある東京ソラマチ店も好調だ。根津公一前社長(現会長)の就任要請から4カ月、30年以上の歴史を持つ「タミヤモデラーズギャラリー」などめじろ押しの夏のイベントを前に話を聞いた。

 −−就任から3カ月たちました

 「3月上旬に現会長から就任要請を受けましたが、全く心づもりがなかったので本当に驚きました。お取引先や地元へのご挨拶などで、2カ月で名刺2000枚があっという間になくなりました」

 −−社内的には?

 「まず部長職にある50人強と一対一のミーティングをやりました。着任した3年前にも、役付の約700人と面談したのですが、その時はお互いの自己紹介に費やす時間が長かった。今回は今後の百貨店経営に関する建設的な意見交換とベクトル合わせを行いました。当社には優秀な百貨店業務のプロフェッショナルが大勢います。その人たちに仕事を任せて存分に働いてもらい、結果に責任を持ってもらう。ボトムアップ的に衆知を結集することが大事です」

 「部長たちに話したのは、私の仕事は部長の仕事をしやすくすること。そして部長は部下の仕事をしやすくしてほしいと。それに、褒める文化の定着も大切だと。今後なるべく多くの社員と面談を行うつもりです」

 −−銀行時代に東武百貨店とご縁があったとか

 「富士銀行(当時)の本店営業第一部時代に東武鉄道グループも担当していまして、そのときはこの役員応接室で反対側に座って、正面には社長の山中●(=金へんに貫)(かん)さん、そして、当時副社長の根津公一会長がいました」

 −−山中さんの思い出は

 「百貨店のプロでしたね。本格的に百貨店経営の神様と呼ばれる方にお任せして、東武はさらに洗練されてきました。顧客第一主義の“親切一番店”も山中さんが提唱しました。大恩人であり、そのDNAも脈々と受け継がれています。そうした後継者たちにうまく働いてもらうことが肝要だと思っています」

 −−夏の催事もめじろ押しですね

 「25日からプラモデルなどを展示する『タミヤモデラーズギャラリー』が始まります。それから『ワールドウォッチフェア』や5億円の売り上げがある9月の『大北海道展』は目玉です」

 −−西武百貨店については

 「池袋も船橋もお向かいは西武さんです。早慶戦も慶応だけでは成り立たないのと同様、お互い切磋琢磨してレベルを上げていきましょうということだと思いますね」

 −−池袋を通る副都心線が東急東横線に乗り入れました

 「横浜にお客さまを持っていかれてしまうかと思ったら、店内で横浜のお客さまの呼び出しも多くなりました。副都心線池袋駅の改札口が西口の東武百貨店側なんです。6月の入店客数は約350万人、月間で約25万人も増えています」

 −−今後は

 「鉄道系百貨店の存在意義は、地元への貢献であり、沿線住民の付加価値向上です。お客さまが求めているものをしっかり統一感をもたせて展開していく、これに尽きます。ミュージアム化や専門店街化も素晴らしい戦略だと思いますが、われわれはその中間のどこかに“解”があると思っています。そのありようは時代によって変わってくるものですし、5年10年たってみると、よくここまで変わったねと言われるぐらいに変貌している可能性もあります」(竹縄昌) 

 【大型】

 身長185センチ、体重95キロ。

 【家族】

 妻と3男と母の6人家族。

 【サッカー】

 小学校5年からサッカーを始めた。高校から身長とキック力を生かし、GKに。「最近の日本代表がワールドカップの常連となっていることは、サッカー経験者にとって感無量です」

 【ゴルフ】

 「好きですが、いまだに人に腕前を語れるレベルになりません。止まっている小さいボールは苦手かも(笑)。逆に動いている大きなボールに向いていて、GKのほかに、バレー、バスケなども得意でした」

 【健康法】

 毎朝のウオーキング。

 「4月、5月は本当に忙しく、体調管理をする余裕がなかったので、体重がほぼ人生のピークに。5月の定期健診後、産業医の先生に指導される前に…と余裕ができた6月から始めました。毎朝6時から7時まで歩いています。朝の会議があるときは5時半から」。1日で1万8000歩(約15キロ)を歩く。

 【酒】

 「いくらでも飲めてしまうので、せめて外で飲んだ日は家で飲みなおさない、と決めました」

 【座右の銘】

 チャールズ・ダーウィンの名言。

 「あの名言の後半は“生き残ったのは変化に対応した生き物である”ですが、われわれの百貨店も、変化に対応できなければ生き残っていけないのだ、ということを常に肝に銘じています。また、山本五十六の『やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ』という名言がありますが、後に続く言葉も素晴らしい教えだと思います」

 『話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず』

 『やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず』

 【愛読書】

 『人を動かす』(ディール・カーネギー)、『マネジメント』(ピーター・ドラッカー)、『坂の上の雲』(司馬●太郎)。

 【東武との縁】

 「私の母方の祖父が川砂利の採取の事業を営んでいて、いまの東京スカイツリーが立っている場所の一部を砂利の置き場所にして東武鉄道の線路の敷石に使っていただいていました。祖父は(東武)2代目の根津嘉一郎氏に大変懇意にしていただいたということを、(銀行で)東武担当時代に根津氏(当時会長)ご本人から直接お聞きしました。その会社は発展的に東武鉄道の子会社になっています」

 【会社メモ】大手百貨店。資本金5000万円。本社・東京都豊島区西池袋。1962年、池袋本店開店。77年に船橋店、2012年には東京ソラマチ店をオープン。池袋店の年間来店者数は約4200万人(12年3月〜13年2月)。船橋店は約1700万人。総売上高は1505億4992万円(12年度)。従業員数1578人(男804人、女774人。13年2月現在)。

 【夏の主なイベント】

 ★「タミヤモデラーズギャラリー2013」(7月25〜30日)

 ★「フィギュア誕生30周年海洋堂フィギュアワールド」(8月1〜6日)

 ★「ワールドウォッチフェア」(8月22〜27日)

 ★「秋の大北海道展」(9月19日〜10月1日) ※いずれも入場無料

 また、女子大生とのコラボによるデパ地下11店舗で、低カロリーの女性向け丼を販売する「TOBUの女子DON(丼)」を9月19日から10月2日まで開催。

 ■しげた・あつし 1957年3月31日生まれ。千葉県市川市出身。79年、慶応義塾大学商学部卒業、富士銀行(当時)入行。2002年、銀行の統合・再編によりみずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)に。08年、同行常務執行役員をへて10年、東武百貨店専務取締役に就任。13年4月から現職。

 

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