「とこなつ家」鈴木康弘店主 やりたいこと詰め込んだ“転職バー”開業

★「とこなつ家」鈴木康弘店主(32)

2013.10.28

 人生相談や恋愛相談ができるバーはよくあるが、転職相談ができる「転職バー」というのはここだけではないだろうか。2010年、池袋にオープンした「Dining DJ Cafe とこなつ家」だ。

 店主の鈴木康弘氏(32)は1981年、東京都生まれ。8歳から11歳まで米カリフォルニア州で暮らした。帰国後、柔道と野球に打ち込んだ中高時代を経て、早稲田大へ。交換留学をきっかけにバックパック旅行にはまった。

 就職は「リクルートエージェント」で、企業の採用支援と第2新卒者の転職支援に従事。

 「スーツや電車、朝の起床…。もうサラリーマン生活はすべてが面倒で、もう初日で辞めたくなりました」

 後悔しながらも営業を続けるうち、「ビーチリゾートのオーナーになりたい」と思い立ち、大型連休を利用して沖縄の「ビーチロックカフェ」で、無給で働いた。そこでビジネス感覚を磨く必要性に駆られ、会社に戻ると第2新卒者のキャリアアドバイザーとして一念発起。昼夜を問わず働き、部門最年少25歳で最重要視される業績指標3つを同時3冠達成した。

 その後、転職で留学会社を経て、2010年10月、「リゾートを成功させるには、まずは日本で一番競争が激しい東京でバーを開業させること」と、東京・池袋で開業した。

 鈴木氏には確かな自信と勝算があった。ゆっくりと時間が流れる南国テイストの演出、心地いい音楽や心弾むDJ、うまい酒と料理、そして異色の、店主による転職相談。「自分のしたいことすべてを取り入れたら、必然的にこうなりました」。創業以来20カ月連続で黒字達成。年間数百人の転職、就職相談希望者が訪れている。

 「飲食業で仕事をする人が、他の仕事をする人からもっと尊敬され、うらやましがられる世の中にしたい。そうすれば各社、採用に困ることもない。日本の飲食業のレベルは世界一。衰退していく日本経済の産業で、もっとも世界進出のポテンシャルを秘めているのは飲食業です」

 鈴木氏の「自由」への挑戦はまだ始まったばかりだ。 (細見昇市)

 ■細見昇市(ほそみ・しょういち) 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

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