「ねぎしフードサービス」根岸榮治社長 人とともに成長する“100年企業”目指す

★「ねぎしフードサービス」根岸榮治社長

2013.11.10

 100年続く企業をつくりたい−。経営者なら誰しも思うだろうが、いかに困難な道のりであるかは想像に難くない。そんな中、「100年企業」を目標に掲げているのが「ねぎしフードサービス」(東京)の根岸榮治社長だ。

 福島県出身。実家は時計やメガネなどを扱う貴金属店だったが、家業を継がず東京で大手百貨店に入社した。しかし数年後、倒産の危機に立たされた家業を救うため帰郷し、奔走する。倒産は回避したものの、「昔ながらの貴金属店の経営は難しい」と考え、自分が意気揚々と取り組める仕事を模索。行き着いたのが、比較的参入障壁が低い飲食業だった。

 最初に出したのはカレーの店。

 「懇意になった大手出版社の編集長が売れっ子の建築士を紹介してくれ、福島では強烈に斬新な店をつくりました」

 国民金融公庫で借りた300万円を元手に始めた店は想像を超えるヒットを生み、それをきっかけに東北で多店舗展開を行った。いわき市郊外の南仏風レストランが評判を呼んだのもこの頃。広域・多業態の店舗展開は、「東京の流行を地方に持ってくる」というビジネス手法で成功した。

 ところが、どの店も4〜5年目には真似されて衰退していく。方向転換せざるをえなくなった根岸氏が出した結論は、「100年続く永続性のある会社をつくること」。そのために企業理念とビジョンを明確にし、「人は財産である」という企業風土づくりを徹底することを決めた。

 1981年、再び上京し、歌舞伎町に「牛たん麦めし ねぎし」1号店を出店。今度は「地方の名物を東京に持ち込む」という逆展開で選択と集中を意識し、商品力のある牛たん1業態の店舗展開を、本社を置く新宿から30分圏内に限った。30分圏内の理由は、「店長や社員がすぐに顔を合わせられるから」。名古屋、大阪などから引き合いがあっても断っているのは、過ちを2度と繰り返さないためだ。

 「自由闊達(かったつ)に自分の意志で働ける環境が、何といっても強い組織を作るのです。僕は横でそんなみんなを見ているだけ」

 「人の成長が企業の成長」の考えのもと、目標とする100年企業への道を歩んでいる。 (細見昇市)

 ■ほそみ・しょういち 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!