ユーグレナ、ミドリムシ入り健康食品で急成長

2013.11.26

 本日は、昨年12月に東証マザーズ上場を果たしたバイオベンチャーのユーグレナ(東京)をピックアップする。ミドリムシの大量培養という独自の技術をいかし、ミドリムシ入りの健康食品などで成長中の同社であるが、先日公表した2013年9月期の決算書からその実態を読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。企業規模はまだ小さいが純資産に厚みがあり、安全性は十分である。また、純資産の中には上場時に資金調達した約9億円が含まれているが、それを差し引いても安定性は抜群である。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。売上総利益は売上高の半分以上もある。自社でミドリムシを大量に培養する施設を保有しているため、非常に収益性が高いビジネスであることが読み取れる。

 しかし他方で、研究開発費や広告宣伝費などのコスト負担により、営業利益はガクンと下がっている。やはりミドリムシの商用化や知名度向上など、まだまだ成長途上である。裏を返せば「伸びしろが十分にある」といえるため、さらなる成長も十分期待できる。

 ちなみに、営業利益よりも経常利益や当期純利益が大きいのは、助成金収入やM&Aによる一時益によるものである。これは単発で発生したものなので、これを企業本来の収益力と勘違いしてはいけない。

 ユーグレナは、株式上場により多額の資金を調達したが、この潤沢な資金を使って今後どのような展開を見せるのか。同社では現在、ミドリムシをジェット機の燃料に使う研究もなされている。これが実現すれば、同社の業績に大きく寄与するだけでなく、地球のエネルギー問題にも貢献できる可能性がある。

 ミドリムシは、生産効率が高く、栄養素が豊富に含まれ、かつ、地球環境にも適している。無限の可能性を秘めたミドリムシに賭けたユーグレナの戦いは、まだまだ始まったばかりである。(川口宏之)

 ■かわぐち・ひろゆき 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

 

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