STAP細胞「リケジョ」の快挙 「文系男子」の出番はどこにある?

2014.02.06

連載:経済快説


画期的な研究成果を発表した理化学研究所の小保方晴子さん【拡大】

 「STAP細胞」と呼ばれる万能細胞の簡便な製作方法を開発した理化学研究所の小保方晴子氏が注目されている。30歳の若さで研究リーダーとして業績を上げた。しかも、美人である。

 かつては女性が苦手で敬遠する傾向があった理科系の専門を女性が目指す通称「理系女(リケジョ)」が増えてきたこともあって注目されている。

 「○○女」とか「美人○○」といった形で女性であることが特別に注目されることは、本来の仕事上、区別すべきでない男女の別を必要以上に強調して好ましくないと筆者は考えているが、本稿で堅いことは言うまい。注目される「理系女」に対して、たぶん本紙の読者に多いであろう「文系男子」の存在意義を考える。

 近年、大学受験生の志望で、理科系学部の人気が高まっている。就職の際に理科系の素養のある人材にニーズが高まっていることが理由だ。

 研究開発が必要となる製造業のような理系職場以外に、製造業以外のビジネスでも、IT(情報技術)方面の理解と適応の点で、また、データを使った調査や意思決定が重要性を増している昨今、ビジネスパーソンには、理数的な能力がより多く求められるようになった。

 率直にいって、多くの文系学部出身ビジネスマンは、理数、特に数学に弱すぎる。たとえば、金融マンであれば、複利計算や確率・統計を十分に「使いこなせる」スキルが必要だ。文系ビジネスマンは、せめてもう少し数学を勉強するといい。

 とはいえ、文系ビジネスマンが、これから急に理数に強くなると期待することは現実的でない。それでは、文系男子はどこに活路を見いだすといいのか。

 文系男子の活路は、ズバリ「人間関係のスキル」にある。主な活躍の場は、「営業」と「マネジメント」の2方面だ。

 実は、筆者が就職した三十数年前は、理科系の学部を卒業して企業に入ると、文科系の社員に使われる存在になるという理解の下に、理科系が敬遠されていた。

 かつて金融界では、高度な数学を使った「金融工学」が流行し、理科系人材がもてはやされたことがあった。しかし、主に外資系投資銀行で、彼らが作った複雑な金融商品を法律すれすれの営業力を駆使して売って億円単位のボーナスを得たセールスマンの多くは、数学などサッパリ分からない文系営業マンだった。

 あるいは、英語力と本社の外国人へのゴマすりの技で、支店長などの地位に就き、うまい汁を吸っていた連中の多くも人間関係にたけた文系だった。

 技術は営業力がないとお金にならない。組織にはマネジャーが必要だ。顧客に対して、あるいは、同じ組織の仲間に対して、「人間」をよく理解して手玉に取るなら、文系でも理系人材を使う側に立てる可能性が大きい。 (経済評論家・山崎元)

 

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