フードバンクジャパン“東京25区”バンコクでFC展開

★フードバンクジャパン・野口幹雄社長

2014.02.19


フードバンクジャパンの野口社長が活路を開いたタイ・バンコクの店【拡大】

 いま若手の外食ベンチャー起業家は、シンガポールを東京24区と呼んだり、タイ・バンコクを東京25区と呼んだりする。市場が飽和化し、過当競争の続く東京で商売するよりは、「成長率が高く、2015年には一部経済統合するASEAN(東南アジア諸国連合)でもうけろ」と、ASEANシフトを進めている。

 フードバンクジャパン社長の野口幹雄氏(41)も、居抜き物件を使った低投資の「陳麻家」(担担麺など)FC本部事業がうまくいかず、2年3カ月前にタイ・バンコクに活路を求めた。

 「別会社のやどかり弁当の子会社としてバンコクに現地法人を設立。11年11月に焼き鳥『鳥屋 花』を開業。この店がヒットしました」

 野口氏は当面「鳥屋 花」の運営を通じ、バンコクの食材調達ルート、市場調査、消費者ニーズなどをつかもうとした。資金的な問題もあり直営ではなく、FC(フランチャイズ・チェーン)方式で展開することにした。日本の居抜き物件が1500万〜1800万円くらいしていた頃、バンコクでは1000万〜1500万円程度で新店がオープンできた。それまでに築いてきた人脈などにも助けられ、FC本部を設立。FC店を中心に展開した。

 「12年6月に2号店の日本橋焼餃子を開店、手応えをつかみました」

 野口氏は焼き鳥と餃子の2業態開店でバンコクの出店コスト、損益分岐点などをつかんだ。バンコクでは現地調達する食材原価は30%程度と日本と変わらないが、人件費は1万5000バーツ(約4万5000円)、家賃比率も5〜6%(日本では10%以上)と安いので、月商200万〜400万円でも十分にやっていけるという。もっとも最近は人件費が2万、3万バーツと上がる傾向にあるのは確かだが、約2年で投資回収できると踏んだ。

 昨年、野口氏は「陳麻家」、すし店、シャブシャブ店、バー、ラーメン業態などFCで11店舗開店し、経営基盤を固めた。バンコクで復活の足場を作ったのである。

 野口氏は95年、早大卒業、同年「企業家輩出機関」をうたうベンチャー・リンク(VL)に入社。98年当時まだ3店舗しかなかった「焼肉牛角」の経営支援を企画。「牛角」事業の社内責任者として3年11カ月で497店舗出店するという大記録を作った。29歳で取締役に就任。当時1部上場企業の最年少役員として注目された。

 VLの経営不振で08年12月、MBOで「陳麻家」事業を買収し独立、野口氏を高く評価するFCオーナーなどに支援され、事業の再建、拡大に奔走した。「けれども、国内の競争環境は非常に厳しく、海外に活路を求めました」

 野口氏はバンコクで「陳麻家」を1店舗復活させた。主力の担担麺(ゴマ味、細麺)を、ブラッシュアップして復活を狙っている。インドネシアのベンチャーキャピタルも付きそうだ。今後、タイをベースにインドネシア、フィリピンへと事業を拡大する可能性が高そうである。 (外食ジャーナリスト・中村芳平)

 

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