サントリー食品インターナショナル 純資産の3倍増で安全性不安を完全払拭

2014.03.04


(1)貸借対照表【拡大】

 本日は、サントリー食品インターナショナル(東京)をピックアップする。昨年上場して話題を集めた同社であるが、上場前と上場後でどのような変貌を遂げたのだろうか。2013年12月期の決算書から、読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。上場前は、純資産が資産全体に対して2割程度という、やや財務健全性に問題がある財政状態であった。しかし上場後は、上場時に得た株主からの調達資金により、純資産が約3倍に増加した。資産全体の約5割を占めるまでに増強され、財務健全性の不安は完全に払拭されたといっていいだろう。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。粗利益(売上総利益)が売上高の半分以上もある。同社が取り扱う清涼飲料水はかなり採算がいいビジネスであるといえる。13年度は国内も海外も販売が好調で、すべての段階利益で増益となった。

 次に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。営業C/Fを大きく上回る投資C/Fのマイナスであり、そのマイナスをカバーする形で財務C/Fがプラスとなっている。これは、同社が英国の飲料メーカーの2飲料ブランド「ルコゼード」「ライビーナ」を買収したことが要因である。

 すなわち、上場時の株式発行で得た資金2700億円のうち、2200億円を使って事業買収を行い、余った資金は借入金の返済に回して、財務の安定化を促進している。

 同社が上場時に描いていたストーリー通りの展開となり、その結果が同社の決算書に現れている。 (川口宏之)

 ■かわぐち・ひろゆき 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

 

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