岩泉ヨーグルトドレッシング 未知の市場で試行錯誤 ラジオで紹介され話題沸騰

2014.03.05


岩泉乳業「岩泉ヨーグルトドレッシング」【拡大】

 2013年3月、岩手県岩泉町の岩泉乳業が発売した『岩泉ヨーグルトドレッシング』が、1年で3万本近い売り上げとなる人気だ。

 岩泉町は、山林面積が町全体の93%、大気中の酸素量が多く「酸素一番宣言」を行っている。岩泉乳業は、04年に町が事業主体の第3セクターとして設立された。地元産の新鮮な生乳だけを原料乳とし、仕込みから完成まで2日かける低温長時間発酵の「岩泉ヨーグルト」「岩泉のむヨーグルト」などの人気乳製品を発売している。

 ドレッシング開発のきっかけは12年、「岩泉ヨーグルト」がモンドセレクション金賞を受賞。ギリシャで行われた授賞式に参加した同社社長がヨーグルトドレッシングに出合い、その味に感激。「岩泉ヨーグルトでドレッシングを作りたいと強く思った」ことだ。

 ドレッシングのノウハウを持たない同社は、盛岡市の浅沼醤油店に開発を依頼。野菜の味を感じることができるやさしいドレッシングを目指した。が、同社の下道勉常務は「言うは易し、生むは難し。ヨーグルト風味を残すのに何度も試作を重ね、両者が納得するのに1年近くかかってしまった」という。

 開発当時、「日本にはヨーグルトドレッシングがほとんどなく、未知の市場だったが、やさしいドレッシングを求めている潜在需要は必ずあるはず」と試行錯誤を続けた。

 しかし、どうしても価格が割高になる。「市場には倍の量で半分の価格のドレッシングがあふれている。消費者の方々に価値をいかにして知ってもらうか、大変な苦労でした」(下道常務)

 そこで、発売に当たり、岩泉ヨーグルトの隣に置いて販売してもらう展開をし、岩泉ヨーグルトを使って作った製品だということを打ち出した。しかし、最初の1カ月はほとんど売れなかった。

 ヒットのきっかけは、地元ラジオの人気番組とのタイアップだった。番組のクイズコーナーで「ヨーグルトドレッシング」が生まれる経緯、苦労、特徴を放送。景品にしたところ、多数の応募があった。当選して味を知った人からの感想もラジオで放送した。

 「当選した主婦の感想が放送され、それに対して、放送直後から、問い合わせや注文が殺到、その大きさに驚いた」(同)。テレビ、新聞などでも取り上げられ、その度に大きな反響となって全国へ広まり、14年1月末で3万本近い出荷と、ローカル発では異例の大ヒットとなった。

 下道氏は、大手企業の作るNB(ナショナルブランド)商品とローカルの出す商品の役割の違いを再認識したという。「ローカル企業の出す(少量で手間のかかる)商品はNBでは作れない。その上で、消費者の求めているモノをしっかりとしたレベルで開発、製造していく」ことが、ヒットの要因となった。(村上信夫)

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!