遠回りして外食の新スタンダード創造へ 「きちり」平川昌紀社長

★「きちり」平川昌紀社長(44)

2014.03.31


「KICHIRI」新宿店のエントランス【拡大】

 「KICHIRI」「いしがまやハンバーグ」「エキカフェ」「ちゃぶちゃぶ」など多業態の飲食店を関東と関西あわせて70店舗以上も展開している「きちり」。ほかにも、イタリアファッションブランド「Orobianco」、精米機のリーディングカンパニー「サタケ」など異業種との提携を積極的に続け、外食産業に新しいスタンダードを創造している平川昌紀社長(44)を追った。

 1969年、大阪生まれ。「ユダヤの商法」(藤田田)と「思考は現実化する」(ナポレオン・ヒル)の2冊の本を読み、外食で起業を志す。だが、大学を卒業して入社したのはリゾート開発の会社。外食からは遠回りだが、「知らない人と話すことや売り込むことなど、不得意な部分を矯正したかった」。

 入社1年目の12月には新人ながら全社員の中でトップセールスを記録し、2年目には翌年の新卒6人全員が部下になる。このチームで新たな仕組みづくりにもチャレンジしたが、チームが解体されることになり、平川氏は会社を去る。

 退職していったん父が経営する不動産関連の会社に就職した後、97年11月、27歳でモスバーガーFC店を開業。「もっとも価値があると判断したから」と自信満々だったが、思いとは裏腹に半年間赤字が続いた。

 「やめておけばよかった、と思うこともありましたが、外食には他にはないほどいい人材が集まってくるんです。その人たちが支えになりました」。少しずつノウハウを積み上げ、1年後にはエリアナンバーワンの業績を上げる。

 「この時、数字とも格闘し、細かく管理したことが今の財産になっています」

 98年7月に有限会社吉利を設立。吉利とは三国志の英雄・曹操の幼名だそうだ。2年後「株式会社きちり」に商号を変更。2007年、上場を果たす。

 プラットホームシェアリング事業の第一弾「丸の内タニタ食堂」のオープンは12年初頭。平川氏が創業以来、追求してきた「外食産業の新しいスタンダードの創造」がカタチとなって実現した。次はどんな仕掛けを創り出すのか、注目したい。 (細見昇市)

 ■ほそみ・しょういち 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

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