ラムラ・村川明社長 引っ込み思案だった青年が一念発起

★「ラムラ」村川明社長(62)

2014.04.14


北海道幌加内産蕎麦粉の手打ち蕎麦を堪能できる「土風炉 夢町小路銀座コリドー街店」【拡大】

 食を通じて、産地と消費者をダイレクトに結ぶ「ダイレクト産食」を提唱する村川明さん。「日本橋亭」「土風炉」「過門香」「鳥元」「音音」など30業態を超える飲食店を展開するラムラの社長だ。

 「食は都会の中で唯一、毎日触れられる自然。自然の物を食べて元気になる、産地も豊かになる。そういう関係を作っていきたい」

 北海道生まれ。農家の11人兄妹の8男で、自然との生活が好きだった。しかし、都会の子供は遊んでいるのに、休みがない農家の生活は嫌で、理不尽さを感じていた。だが中1の時、工場長だった父の仕事の関係で街で一緒に暮らし始めるも、スイッチひとつでご飯が炊ける便利さより、野良仕事や牛馬の世話に汗を流すことが懐かしく楽しかったことに気づいて1人リターンした。

 ただ、父と一緒にいた頃に「工場長の息子というだけで周りは皆ヘコヘコ。偉くならないと、いつも頭を下げなければいけない」と思ったことから、滑舌が不明瞭で引っ込み思案だった性格を改善。高校では学級委員長になり「制帽を廃止しました(笑)」。

 卒業後、手に職をつけて一旗揚げようと上京し、大手飲食チェーンに就職する。しかし配属先の支店長が業務怠慢かつ傲慢で、先輩が次々に辞めていき、気づいたら怒鳴られる立場に。業を煮やし「支店長の首を切らなきゃ、俺たちが全員辞める」と人事部に直談判した。

 その後、20歳の若さで支店長へと異例の出世を遂げる。休みは3カ月に1回あるかないかの忙しさだったが「将来、経営者になるため、すべてが修業の場で、勉強と思っていたので苦労だとは思わなかった。転職すればまたゼロから。その時間がもったいなく思えたし、上の立場にならないと分からないこともいっぱいあるから、嫌でも歯を食いしばって頑張りました」。

 29歳で独立して以来、客の「健康」と食の「安全・安心」第一でやってきた。「食材の8割は国産」で、産直市などにも足しげく通い、「信頼できる生産者」を発掘して繋がりを強化。

 今や、中国・上海、米国・ロサンゼルスなど海外にも進出し、各店独自の顔で「人に喜ばれて生きる」店作りに邁進(まいしん)している。 (細見昇市)

 ■ほそみ・しょういち 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

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