中国経済は事実上のゼロ成長 反日ナショナリズムで不満そらす (1/2ページ)

2014.04.25


中国景気の実態はマイナス成長【拡大】

 1972年の日中国交正常化をうたった日中共同声明で「対日戦争賠償の放棄」を明言した中国が、戦時中の問題を根拠に商船三井の船を差し押さえた(のちに解除)。北京当局はしかも、第2次大戦中に強制連行されたという元労働者らが日本企業に損害賠償を求めるのを支援している。

 共産党指導部の反日路線極まれりだが、その背景には中国経済成長の行き詰まりがある。日本企業による対中投資が激減する恐れよりも、国内経済停滞に伴い高まる共産党体制への国民の不満を日本にそらすしかなくなっている。

 「えっ、中国はこの第1四半期でも実質7・4%の経済成長を遂げているじゃないの」と疑問を抱く読者もおられるだろう。だが、中国で言う7%台の成長は事実上はゼロ成長以下に相当するとみたほうが正確だ。

 グラフは実質国内総生産(GDP)と鉄道貨物輸送量の前年比増減率の推移である。ほかならぬ李克強首相が2007年3月、遼寧省党書記時代、訪ねてきた米国の駐中国大使に向かって、当国のGDP統計は作為的で信頼できないとし、「重量をもとに運賃を計算する鉄道貨物量はかなり正確にGDPと連動する」と述べた。

 なるほど、08年9月の「リーマン・ショック」後、鉄道貨物輸送量はマイナス6%だったのに、GDPデータは6・6%のプラス成長になっている。当時の中国経済を引っ張ってきた輸出が激減したのだから、どちらのデータが本物のGDPを反映するのか、答えは歴然としている。

 12年以降、GDP公式統計でみる実質成長率は現在まで7%台を保っているが、鉄道貨物データのほうは12年9月から13年6月にかけてマイナスまたはゼロ%の成長を示したあと、13年後半に回復したのはつかの間、ことし3月にはマイナス3・5%に落ち込んだ。中国の経済不振は今や、リーマン・ショック当時よりもはるかに長く続く気配だ。

 

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