ティオスグループ・石橋孝子オーナー 離婚を機に「やるならとことん」

★「ティオスグループ」石橋孝子オーナー(70)

2014.04.28


郡山・磐梯熱海温泉の「離れの宿 よもぎ埜」【拡大】

 1975年、「ひとり息子を1人で養うため」、東京・大森にスナック「ラ・ジョロナ」を開いて40年近くになる。

 気がつけば「下町かっぽう だら毛」「焼肉ビストロ ぐらばー亭」などの飲食店や、クラシックホテル「大森西洋館」、福島県・郡山の磐梯熱海温泉「離れの宿 よもぎ埜」とホテルも経営する女性経営者になっていた、ティオスグループ・オーナーの石橋孝子さん。

 「やるからにはそこそこではなく、とことん突き詰める」生き方が、大きな花を咲かせた典型だ。

 まだ離婚は一般的でなかった1970年頃、性格の不一致で夫と別れ、1歳の息子と一間のアパートで暮らし始めた。コーヒー店などで働いた後、一念発起しての起業。

 「地元にプレス工場を持っていた父の商売のやり方、借りるんじゃなく買う方法を選択しました。ローンは減っていくけど、家賃はいつまでも変わらないでしょ(笑)」

 国民金融公庫と富士銀行(当時)から借りた合計3000万円を返すべく、知恵を絞って店を一日中フル稼働させ続けた。

 「モーニング、ランチ、ティータイム、ディナーの4毛作。ハンバーグランチが名物となり、夜のラテンギター弾き語りも人気で…」

 19坪のスナックは、瞬く間に繁盛店に。借金は7〜8年で完済し、事業を拡大していった。

 「息子が保育園から抜け出して、店の窓ガラスに顔を押しつけて必死で私を探しているのを見たときは切なかったですけどね」

 現社長で息子の石橋隆太郎さんは「母は朝から晩までずっとお店。朝は起こさないよう音を立てず支度して学校へ。朝食は食べたことがないです。休日以外は夕食も1人。テーブルに置かれた1000円札で中華とトンカツとそばをローテーションで食べていました」と当時を回想する。

 シングルマザーの大変さは今も昔も変わらない。過労がもとで入院したり、信頼していた部下に裏切られたことも。だが、成功へと導いたアイデアや前向きな力の源は、母子の絆にあったのだ。 (細見昇市)

 ■ほそみ・しょういち 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

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