広告プランナーから大学講師に おもしろ授業で学生に人気

2014.05.23


わいわいがやがや進む斉藤さんの講義は学生に好評だ【拡大】

 広告業界のプランナーとかイベントのプロデューサーは、柔軟な発想をする人が多い。元広告会社の社員で大学講師の斉藤善久さん(69)は、「やわらか頭」のつくり方を教えるユニークな先生。学生から「ぜんQさん」と慕われている。

 学生の頃はジャーナリストか学校の先生が志望だったが、「給料に目がくらんで」電通に入社。マーケティング局、テレビ局、プランニング室、営業局を渡り歩き、数多くの広告キャンペーンを企画し、自治体のイベントをプロデュースしてきた。

 営業部長のとき、激務がたたって体調を崩した。

 「入院しているときに大学の学部長をやっている友人が、『うちで非常勤講師をやらないか』と誘ってくれて」

 2003年3月に58歳で退職。若い頃憧れていた先生になることを決意した。

 非常勤講師は薄給が常識。3つの大学講師を掛け持ちして生活費を確保、著書で自分のブランド力を高めた。「先生、何か本を書いてくださいよ」と学生に勧められ、『ひらめきのマジック』(ボイジャー)を自費出版。友人知人に出版案内を出しまくって1万部も売ったというから、さすが元広告マン。本を作るのに200万円程度かかったが、「十分元は取れた」。

 現在、獨協大学の非常勤講師を務める。電通で培った企画力と発想法を武器に、“わいがや”と呼ぶユニークな授業で「やわらか頭」の柔軟な発想法を指導する。

 「学生がいくつかのグループに分かれて、課題に沿ったアイデアを出し合う。“わいわいがやがや”話し合いながら解決策を考えるのが狙いです」

 教えられたことを覚えるだけでなく、「『考えることって重要だな』と思いますし、面白いです」と学生にも好評だ。多いときで400人、平均350人ぐらいの学生が出席する。

 来年3月で定年を迎え、二毛作目の教員生活は終了。4月からは「三毛作」目に入る。

 「いままでは仕事にほれて生きてきましたが、これからは住んでいる町にほれて、自分にできることを一生懸命やって地域貢献をしたいと思っています」

 すでに古民家を利用した講演会の企画や、サラリーマンの定年後の地域デビューを支援する活動を始めている。柔軟な発想力の持ち主は、三毛作目の生き方もスマートだ。

 ■大宮知信(おおみや・とものぶ) ノンフィクション・ライター。1948年、茨城県生まれ。中学卒業後、東京下町のネジ販売会社に集団就職。ギター流し、週刊誌編集者など二十数回の転職を繰り返し、現在に至る。政治、経済、社会問題など幅広い分野で執筆。新著「死ぬのにいくらかかるか!」(祥伝社)など著書多数。

 

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