【「01」発想講座】CQ能力向上手法 1つの事からたくさんの連想

2014.06.06


1つのことからたくさん連想できる能力がCQ【拡大】

 頭がいいと言われるタイプには2種類ある。学校の成績がいい人と芸術家のように新しいことを表現する人だ。

 私なりに解釈すると、前者はIQ(Intelligence Quotient=知能指数)で判定でき、後者はCQ(Creativity Quotient=創造力指数)で判定できる。IQは、あらかじめ答えのある問題をどのくらい短時間に解き明かせるかという能力で、CQとは1つのことをどれぐらいたくさん連想して膨らませられるかという能力を言う。

 学校の成績は、数学や英語など正解のある問題を短時間にどれだけ回答できるかで採点されるため、IQが高い人が「頭がいい人」ということになる(実際の学校の試験には、知能テストのような迷路問題などは出ず、暗記学習で答えられる問題が多く出るのだが)。

 一方、CQは美術作品の制作や作曲など、本人の創作した作品を評価する。エジソンやスティーブ・ジョブズのように、学校の成績が悪くても世の中を変えてしまうほどの偉業を成し遂げた人は、IQよりもCQが高いと判断してよさそうだ。

 CQは50年ほど前に提唱された指数だが、IQに比べて客観的採点が難しいため、学問的にはまだ研究段階である。だが、この連載は0から1を生み出す発想向上をテーマにしているので、注目すべきはやはりIQよりもCQということになる。

 米国の心理学者、J.P.ギルフォード博士はCQ能力の判定に、つまようじを使った。

 「皆さんに1本のつまようじをお配りします。私の合図で、つまようじから連想される事柄をできるだけたくさん、制限時間内に個条書きで書き出してください」と彼は問題を出した。

 回答の中には、同じ内容を言い換えたものもあるので、それらは1つの回答とみなす。また、つまようじからかけ離れた内容は除外する。そうして連想の合計数を評価する。

 このテスト、私もやってみた。数人の知り合いと、つまようじをテーマに30分間、連想した事柄を書き出してみた。結果は、かなり個人差があった。人によっては1個も書けないのに、50から100くらいの連想キーワードや絵を描いてしまう人もいるのだ。

 おもしろいことに0、もしくは少ししか書けなかった人の中に、学校の成績は優秀だったり会社のノルマ達成率が高い人が含まれていることがある。その逆に、つまようじについてはたくさん書けたのに、学校の成績は低く、会社での仕事ぶりもイマイチだという人がいる。

 つまりCQとは、私たちが学校や会社で評価されている能力評価とは違う能力なのだ。学校の成績が悪かったのに歴史的な大発見をした天才たちは1からたくさんのイメージを考え出せる能力の持ち主だったというわけだ。

 最近、ハーバード大やオックスフォード大で、デザイン用の学習教材をアレンジしたクリエーティブな教育プログラムが続々と登場している。それらは、政治・経済や物理・化学などの新発見に役立つ能力開発を目指して作られた教材だという。いずれも、「1つのことから、できるだけたくさんのことを連想する」という単純なルールだから、授業も演習が中心になる。

 この演習は、どこでもできる。たとえば、読者のみなさんが今読んでいる「夕刊フジ」という新聞を“教材”に、どれだけたくさんの連想ができるかやってみてほしい。

 新聞紙自体を素材に、包装紙や火を炊くまき、簡易衣服、メモ用紙というように連想してもいい。記事中のキーワードを1つ選んで連想してみるのもいい。

 IQと同じくCQも、訓練で能力を伸ばせることがわかっている。訓練すれば視野が広がり、考える引き出しも増える。当然、仕事のアイデア出しにも役立つはずだ。 (久保田達也)

 

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