サムライ精神で元IT記者「上野の杜再開発」支援

2014.08.22


二毛作ならぬ四毛作の充実した人生を楽しむ河端さん【拡大】

 日本初のコンピューター誌や情報白書の制作に携わったIT記者の草分け、河端照孝さん(75)に外国特派員協会の会員専用バーでお会いした。名前を確認したら「てるたかです。ショーコーという人もいるけど、麻原ショーコーに間違えられるから嫌だと言っているんだよ」という答えが返ってきた。この冗談で緊張が一気に解けた。

 1963年、産経新聞社入社。経済部記者、米国特派員を経験。コンピューター記者仲間とコンピューター専門の記者クラブを発足させるなど日本のITジャーナリズムの形成に貢献した。学校へのパソコン普及を目的に設立された国策会社「日本教育情報機器」の代表取締役を92年から11年務めた後、人工知能開発を目的とした財団法人、母校法政大学などの役員を歴任。

 現在の肩書は東京芸術大学の主任研究員。美術学部リサーチプロジェクト室の革新的芸術文化都市構想研究チームに籍を置き、「上野の杜再開発事業」を推進することが仕事。先頃、一般社団法人次世代芸術文化都市研究機構の理事長に就任した。「二毛作というより、編集、情報、大学に続いて四毛作目だね」と河端さん。

 「上野には博物館や美術館、音楽ホールなど23の公共施設がある。それらの施設を地下のエスカレーターやエレベーターでつないで楽に回れるようにしたい」

 オリンピックを目標に役所が動き出す前の青写真を作り、経済界に資金提供を呼びかける。すでに「鉄道会社や通信会社、金融機関などから10億円集めた」という。理事長の報酬は年間500万円。「500万じゃ少ないのではという人がいるけれど、僕は商人じゃないからね。楽しく生きられりゃいいんです」

 東京・浅草出身。剣術の趣味は50年に及ぶ。都内の赤羽に道場があり、今でも多くの弟子を指導している。94年に伝統文化の振興で紺綬褒章、2009年には情報産業振興一筋に努力した功績で黄綬褒章を受章。「心に刀を差した無欲のサムライ精神で、上野の杜再開発を人生最後の仕事にしたい」と語る。

 下町生まれのざっくばらんな性格。会う前は何となく気難しい人を想像していたが、気に入らない記事を書いたからといって、バッサリ斬られる心配はなさそうだ。

 ■大宮知信(おおみや・とものぶ) ノンフィクション・ライター。1948年、茨城県生まれ。中学卒業後、東京下町のネジ販売会社に集団就職。ギター流し、週刊誌編集者など二十数回の転職を繰り返し、現在に至る。政治、経済、社会問題など幅広い分野で執筆。新著「死ぬのにいくらかかるか!」(祥伝社)など著書多数。

 

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