立ち食いステーキ専門店「いきなりステーキ」 カギは「安くておいしい」こと

2014.10.29


ペッパーフードサービス「いきなりステーキ」【拡大】

 2013年12月にオープンした立ち食いステーキ専門店『いきなりステーキ』、本格的なステーキが1グラム5円で好きな量を頼むことができると、連日、行列。「1年で15店の目標を超えて、年内に30店出店」(一瀬邦夫社長)の勢いだ。

 同店はステーキ専門店『ペッパーランチ』などを経営するペッパーフードサービスの新業態だ。きっかけは、グループ内のステーキレストラン『ステーキくに』で、1グラム10円で人気のリブロースの半額セールをやったところ大反響、常にこの値段で出せばヒットすると手応えを得たことだった。

 肉の質を下げず、コストを下げるオペレーションを研究した結果、たどり着いたのが「立ち食い」「メニューをステーキだけに絞り込む(あとは、ライスとサラダだけ)」ことだった。それは「肉は前菜抜きで“いきなり”かぶりつくのが一番うまい!」という一瀬さんの思いに合致し、そのまま店名になった。

 一瀬さんは、新規のプロジェクトを行う際、検討事項を個条書きに書き出して整理する。それがコンセプトになるのだが、今回はそれが51と最多だった。それだけ課題が多いともいえるのだが、一瀬さんは「逆に、他にはできない。絶対成功する」と確信したという。

 成功のカギは安いだけではなく、「安くておいしいこと」。そのため、いい肉の確保が最大の懸念だった。試算してみると、肉の使用量が1店当たり毎日100〜150キログラムにもなる。すぐにアメリカへ飛び現地業者と直接交渉、『いきなりステーキ』専用に使うことで確保することに成功した。

 社内やチェーン店オーナーからは、近隣に『ペッパーランチ』がある立地の場合、カニバル(共食いする)になるのではと指摘された。実際、錦糸町店はわずか50メートルしか離れていない。これに対し、一瀬さんは「大丈夫」と説得する。が、実は「全部“いきなり”にしてもいい」と腹をくくっていた。

 結果は相乗効果で売り上げ増。「肉を食べようと思ったお客さまが、行列を待ち切れずに利用していただいている」のだ。

 一瀬さんは「ヒットはお客さまのwantsを見つけること」という。wantsとは、消費者自身も気が付いていないneeds。「人間の本能を刺激するもの」である。

 目の前の炭火でジュージュー焼いた300グラムの厚切り肉にかぶりつき、赤ワインをグイと飲む。まさに本能。そのためだろう、「特に女性を意識した内装はない」(同)にも関わらず、“お一人様女性”が半数近くいる。

 それを見て、一瀬さんは「安くて本当においしければ、女性も立ち食いをいとわない」ことがわかり、ヒットを実感したという。 (村上信夫)

 

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