【激変!相続税に備える】相続税、概算で把握するのは難しくない まずはプラスとマイナスに分ける

2015.01.14


相続税の速算表(改正後)【拡大】

 相続税が改正され、税負担を心配する読者も多いだろう。だが、相続税を概算で把握することは難しくない。まずは不動産、株式、預貯金、生命保険などのプラスの財産と、借金などマイナスの財産の把握から始める。

 土地は、国税庁の路線価を使って評価する。土地が接する道路には、1000円単位で路線価が付されている。それに土地の面積(平方メートル)を乗じればいい。正式には、土地の間口や奥行きなど、土地の形状による補正率で路線価を調整するが、相続税の有無を知るにはこれで十分だ。土地が2つの道路に接していれば、10%程度加算して乗じる。路線価は、国税庁のホームページで簡単に確認できる。

 路線価がない地域は倍率地域である。倍率表に記載された倍率と、固定資産税評価額を乗じて計算する。固定資産税評価額は、毎年5月に届く納付書に記載されている。建物は、固定資産税評価額をそのまま加算する。

 株式は、上場株式であれば新聞の株価欄で把握できる。やっかいなのは、中小企業などの上場していない株式だ。思わぬ高額な評価になる場合があるので、専門の税理士に確認するとよい。また、加算を忘れがちなのが生命保険だ。契約者本人が加入を忘れている場合も多い。生命保険には控除があるので、相続人の数に500万円を乗じた金額は加算しなくてよい。

 不動産、株式、預貯金、生命保険などのプラスの財産をまとめた後、借金があれば、その元本を差し引く。実際の死亡時の計算では、相続時精算課税制度を使って事前に贈与された財産や、相続開始直前の3年間に贈与された財産を加算し、葬式費用などを差し引く。

 借金を差し引いて財産があっても、相続税に直結するわけではない。基礎控除と呼ばれる非課税枠があるからだ。基礎控除は、定額控除の3000万円と、相続人の数に600万円を乗じた金額を加算した額である。

 相続人が3人なら4800万円が控除できる。財産から基礎控除を差し引いた金額を課税財産の総額という。これがプラスの金額であれば相続税がかかる。相続税は、課税財産の総額を相続人が法定相続割合で案分したと仮定して、それぞれの金額に税率を乗じる。それらを合算した金額が、相続税の概算額である。

 試算の結果、相続税がかかるとわかっても、すぐに節税対策は考えない。まずは、納税できるかを確認する。なぜなら、節税対策でよくある現金の贈与で、納税資金や分割資金を無くしてしまう危険性があるからだ。

 ■安食正秀(あじき・まさひで) アセット・アドバイザー代表。相続アドバイザー協議会会員。不動産コンサルタント。1963年、東京都生まれ。立教大卒。熊谷組を経て、2006年に起業。次世代への財産承継を最優先に、相続対策の企画立案、実務支援を行う。

 

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