方向性は正しい「正社員廃止論」 クビになっても再就職が容易に (1/2ページ)

2015.01.15

連載:経済快説


「正社員廃止」発言が話題の竹中氏【拡大】

 竹中平蔵氏がテレビ番組で、「正社員を廃止しよう」という趣旨の発言をしたことが話題になっている。

 一部には、竹中氏は人材派遣大手のパソナグループの会長なので、自社のビジネスのために正社員否定論を述べていると批判する向きもあるようだが、これは誤解だろう。

 そもそも現在の日本の正社員の過剰な保護が、企業に正社員の雇用を増やすことを躊躇(ちゅうちょ)させ、派遣社員やアルバイトなどの非正社員の雇用を増やす理由になっている。企業経営者の立場で考えると、将来の不確実性を前にした場合、解雇の難しい正社員を抱え込むよりは、派遣社員などの利用で需要増に対応する方が慎重で適切な経営意思決定になる公算が大きい。

 正社員廃止が、現在の正社員保護を適切に「薄める」ことを意味するなら、企業は現在よりも積極的に正社員を雇用するはずであり、派遣社員を利用する必要性はむしろ低下する。企業は、社員を自社で直接雇用する方が安くつく可能性が大きい。

 筆者は、正社員の解雇を金銭補償で可能にする、なるべくシンプルなルールを設けることが適切な「正社員の改善」だと考えている。勤続年数に応じて、1カ月から最大6カ月分の給料くらいの金銭補償で社員の解雇が可能になるといい。

 企業は将来の雇用調整のコストを見込んだ上で、今よりも積極的に正社員を雇うことができる。

 加えて、現在、中小企業では、社長の一存で何の補償もなく社員が「クビ」を宣告されて、泣き寝入りするケースが少なくない。こうしたケースの救済にもなる。

 なお、長期勤続しないと不利になる退職金や企業年金の制度を禁止するなど、人材の流動化を妨害する制度を取り除くことが併せて必要だ。

 

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