異業種交流通じ高級回転寿司チェーン発想 「金沢まいもん寿司」木下社長

★「金沢まいもん寿司」木下孝治社長(63)

2015.03.09


高級路線の回転寿司「金沢まいもん寿司」たまプラーザ店【拡大】

 大きな団体で人の尻についているよりも、小さな団体でも頭(かしら)になるほうがいい−−木下孝治さん(63)の父の口癖が「鶏口となるも牛後となるなかれ」だった。

 そんな父の生き方に憧れていた木下さんは、石川県金沢市旧裏千菊町(現在の千日町)で、4人兄弟の末っ子、次男として生まれた。尊敬する父は、母親の反対を押し切ってまで職人の道に進み、建築会社を設立した立身出世の人。この父が興した会社を、その後、次男の木下さんが引き継ぐことになる。

 27歳で2代目社長となったものの、引き継いだのは事務所と看板のみだった。資金の援助も受けず、取引先もゼロから開拓した。実質の創業である。小さい会社だが、父の教えどおり、見事に鶏口となったのだった。

 会社が軌道に乗り始めると、木下さんは徐々に中小企業の経営者たちとの異業種交流活動に熱中し始めた。その交流を通じ、新たなビジネスを模索していた。

 この会社をおいに任せ、自らは新規事業を模索。異業種交流を通じ、回転寿司用コンベヤーの大手、日本クレセントの徳野信雄社長と出会い、その熱い思いに触れ、木下さんは、回転寿司のチェーン店構想を描いたのである。

 その構想は、「高級江戸前寿司」のディスカウントチェーンで、従来の回転寿司のマーケットとは異なる層をターゲットにした大胆な発想だ。

 そして1994年、43歳のときに岐阜県内にマーケティング・リサーチのための魚市を出店。翌95年、従来の回転寿司とは異なる高級路線の回転寿司を開業した。これが「金沢まいもん寿司」の始まりだ。

 現在、「金沢まいもん寿司」をはじめ海鮮料理・和食店を展開している。会社としては12年、構想から19年。回転寿司に高級化という新たなカテゴリーを生み出すという、大胆な挑戦は見事な成功を収めた。

 今月14日に迫った北陸新幹線の開通で話題を集め、未来と伝統のイメージが融合する金沢駅は、ひとつの観光スポットになりつつある。これが同社の追い風になることは間違いない。 (細見昇市)

 ■ほそみ・しょういち 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

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