日本でもっともブランド性が高い街といえば、やはり京都だろう。東京では「京風〇〇」とか「京×」といった飲食店をよく見かける。「京都」をイメージさせることで売り上げが増えると経営者が考えている証拠。京都市生まれの私からすれば、「?」と思うこともよくあるが、まぁご愛きょうだ。
確かに京都を好きな人は多い。定期的に遊びに行く人も多い。京都にとっては、そういう人は大切なお客さまとなる。
ところが、好きが高じてマンションまで買ってしまう人が増えてきた。
今年の2月に完売した「プラウド京都麩屋町御池」というマンション。売主は野村不動産で全43戸。地下鉄東西線の「京都市役所前」駅から徒歩4分の御池通り沿い。
大きな通りに面しているものの、場所としては一等地。だから、価格も高かった。6880万円から1億3980万円。平均の坪単価は370万円だそうだ。
これは、東京の山手線の内側でも新築マンションを十分に買える水準。びっくりするほどの高価格だ。
実は、この京都の御所エリアは3年ほど前から価格の高騰が顕著になってきた。私はこれを「御所バブル」と名付けて注目してきた。1年半ほど前には沈静化の傾向が見られたのだが、昨年10月末の「黒田バズーカ2」で再燃したばかりか、パワーアップした感がある。
野村不動産の発表によると、この「プラウド京都麩屋町御池」購入申込者の居住地は、京都府が26・7%で東京都が23・3%、大阪府が14・0%。なんと東京が4分の1に迫り、地元以外が4分の3近くを占めている。つまり、京都以外の人が買っている。