「立呑み 晩杯屋(バンパイヤ)」金子社長 商品力を武器に1日10回転もする立ち呑み

★「立呑み 晩杯屋(バンパイヤ)」金子源社長(38)

2015.03.30


オープンした「立呑み 晩杯屋」大塚北口店【拡大】

 立ち呑みスタイルの「晩杯屋(バンパイヤ)」を展開する「アクティブソース」の金子源さん(38)は7人兄弟の下から2番目として、群馬県新里村(現桐生市)で生まれた。両親は鉄工所を経営していたが、オイルショックで倒産。物心ついた頃には、「赤貧」という言葉が合いそうな生活だった。

 プレハブ小屋に住みながら、こどもの頃から畑仕事などを手伝う。やがて進学校に進み、東大を目指すほど優秀だったが、勉強がおろそかになり、大学進学も断念した。

 はじめはパイロットに憧れ航空自衛隊に入る予定で合格したが入隊直前に事故で断念し、その後一般隊員として海上自衛隊に入隊しました。

 ここでも希望通りにいかず、かねてから興味があった飲食業を学ぶため自衛隊を辞めて、焼肉チェーン「牛角」などを展開するレインズに就職する。3カ月の本社研修のはずが3日目に店長の辞令が下り、いきなり店長職についたが、右往左往するばかりだった。

 レインズでは、ホスピタリティやマネジメントは学べたが、それ以外は無理だと判断して退職する。金子さんは「仕入れや流通」が飲食店経営のポイントだと考えた。

 そこで青果市場で1年半、水産関係で1年半それぞれバイトし勉強しながら独立資金をためた。裏事情に精通して仕入れルートを作るノウハウも知ることができた。

 そして、4坪ながら東京・武蔵小山に念願のBARをオープンする。その後、すぐ近くの物件が空き、「晩杯屋」をオープンした。わずか4坪の店に呑んべえたちが群がった。

 煮込み(玉子入り)150円、ポテトサラダ130円、アジフライ110円…。ビール2本、あて2品で、1000円でお釣りがくる。いわゆる「せんべろ(1000円でベロベロに酔える酒場)」の世界だった。

 安かろう悪かろうの「せんべろ」の世界にあって、青果市場などで学んだノウハウによる仕入れ力により、毎日数種類ずつ商品を入れ替える。「売るチカラ」より「買うチカラ」が同社のパワーの源だ。そんな商品力を武器に、多いときは1日10回転もするお化け立ち呑みが「晩杯屋」だ。

 金子さんは「今後の展開の基本は『晩杯屋』。FCではなく、頑張っているスタッフ(社員)に城を持たせる意味で、社内の独立組で広げていきたい」と、目を輝かせる。 (細見昇市) =おわり

 ■ほそみ・しょういち 1963年生まれ、京都市出身。大学卒業後、リクルートを経て93年に戦略型求人広告代理業務「キイストン」を設立。「波乱」に満ちた経営者ら2万人と会ってきた経験を生かし、人材採用コンサルタントとして活躍。当連載名もあえて「波乱万丈」とした。著書に「リクルート式 一瞬で人事担当者の心をつかむ方法」(PHP研究所)など。

 

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